関東バス(東京都中野区)の労働組合は、2026年春闘賃金・臨時給などの要求をめぐり、27日の始発から終車まで24時間の終日ストライキを予定している。関東バスは公式サイトで「ストライキ回避に向け交渉を継続しております」と表明。実施されれば2014年以来12年ぶりのストライキとなるが、SNSには利用者から怒りではなく「頑張ってほしい」と労組にエールを送る声が続出している。
関東バスは、JR中央線沿線を中心に東京都西部の中野区・杉並区・武蔵野市などで路線バスや高速バスなどを運行する事業者。なお、各区市のコミュニティバスやオンデマンドバス、病院シャトルバス、学校輸送はストライキの対象外となる。
労組側の主張は
同労組は25日に更新した公式ブログで、他の産業と比較して低賃金や長時間労働、長時間拘束の影響で離職者が相次ぎ、乗務員の要員不足が常態化している現状を説明。その結果、減便を余儀なくされ、一部路線では満員により乗車できない事態も起きているという。
さらに組合側は、定期昇給制度がないため、春闘で賃上げ交渉をしない限り生活が改善されないと訴えた。バス産業の賃金は全産業平均より2割低い水準で推移しており、止まらない物価高騰に対する賃金改善と要員不足の解消が必要だとしている。
実際、全国のバス会社の労働組合で構成する「私鉄バス専業組合連絡協議会」が昨年11月に公表した、加盟労組に実施したアンケート結果で、加盟154労組のうち回答した144労組は「運転手の要員は足りているか」との問いに、約92%の133労組が「不足している」と回答。「直近1年間で路線バスの廃止や減便はあったか」との問いには97労組が「あった」とするように、バスの運転手不足は深刻さを増している。
一方、組合によると、経営側は収入がコロナ禍から過去最高に回復しているにもかかわらず、会社の将来不安を理由に要求に対して難色を示していると批判。24日に交渉が決裂し、同日付でストライキを通告した。組合側は「ストライキ至上ではなく、回避に向けて交渉を続けていきます」との立場も示している。
「ストビラ、久々に見た気がするなぁ」
通常、交通機関のストライキは利用者の反発を招きやすい。しかし、今回のケースでは、従来とは異なる反応が広がっており、Xには
「利用者には申し訳ないけど こういう事をやらないと変わらない」
「ドンドンやった方が良い。ストをやらなくなったこの数十年の賃金上昇率をみればわかる」
「ストライキ文化が根付かないと労働者が報われない 大きめの会社はどんどんストライキすべき そうじゃないと中小も続きにくい」
「フランスの人たちはやりすぎだけど、少しのストライキなら【お互いさま】で怒らないよ」
と「応援」の声が広がっている。
また、バス車体に掲出されたストライキ予告の張り紙の写真をポストし、
「関東バスのストビラ、久々に見た気がするなぁ」
「令和の時代に都内でストライキ敢行しようとする関東バス、心の底からまじで好き」
「明日関東バスストなのか バス運休になるのかな」
といった感想も見られた。他にも、
「毎年ストやってた時代が懐かしい 通ってた小学校は関東バスがスト決行すると休校になった」
「1985年前後を境に中間層が貧しくなってますね。日本全国でストが行われなくなったのがこの頃から。40代から下は鉄道やバスが止まる経験ないでしょ」
と、ストの影響を受けた体験談やストと経済の因果関係に言及する人もいた。
もちろん、
「3/27までにストライキ回避してくれることを願います」
と妥結を願う声も寄せられた。
同労組の公式ブログによると、26日午前10時時点で「鋭意交渉中」。会社側もストライキ回避に向けて交渉を継続する姿勢を示しており、27日始発までに妥結するかが焦点だ。同社は公式サイトで運行情報を随時更新するとしている。

