予想もしていなかった現実…

肺炎と診断され入院はしたものの、治ればすぐにでも退院できると思っていました。しかし、1週間以上たっても40度近くまで上がった熱は下がらず、体も動かなくなり、焦りと不安でいっぱいに。そして、原因がわからないまま大学病院へ転院となり、検査の結果、膠原病(こうげんびょう)と診断されました。膠原病は厚生労働省によって指定難病とされていて、治りにくいといわれます。

主治医から、これからは病気とうまく付き合っていかなければいけない、生活も変えていかなければいけないと言われました。予想もしていなかった現実に、私は驚がく。ステロイド治療をおこないながら2カ月間入院しましたが、ステロイドの影響でムーンフェイス(顔面が満月のように丸くパンパンに腫れ上がってしまう症状)になり、肩は脂肪が付いて盛り上がり、髪は抜け、体にも力が入らず歩行さえ困難に。家に戻ったころにはまったく別の体に変わっていました。

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まっ、頑張るか!からの最高の出会い

家での療養が始まると、免疫抑制剤やステロイド服薬のため、感染症にかかりやすくなりました。外出もしばらくは避けるようにと主治医から言われ、ぼう然……。

しかし、悩んでいても仕方がない、現実を受け止めるしかないと思い始めたら、少し楽しくもなってきました。「まっ、頑張るか」という気持ちで前向きにやっていこうと思ったのです。すると、したいことがいろいろと生まれてきました。

例えば、もともと保護犬や馬に関心があったので、犬の保護活動団体や、引退馬の余生を大切にしている協会などを調べ、体調が落ち着いたら触れ合いに行ってみようと思うようになりました。

そして自宅療養から1年過ぎたころ、体調も落ち着いてきたので実際に行ってみました。そのとき出会ったのが、多頭飼育崩壊からレスキューされた少し大きめのチワワ2匹です。最初はとてもおびえていたのですが、触れ合っていくうちに懐いてくれるようになりました。

そして私の中で「この子たちと一緒にいたい」という気持ちが強くなり、ついに家に迎え入れることに。犬たちは私の心の支えとなり、ひきこもりがちな日々から楽しい日々に変えてくれました。最高の出会いでした。