放牧による森の活性化と再生

今回のプロジェクトのメインは馬や牛の林間放牧。盤渓の森では動物が入る場所と入らない場所を分け、それぞれの経年変化の違いを見ていくABテストを行っていくそうです。牛や馬が森に入ることで草木を食べ、踏み、糞尿を撒くことで植物や土壌にどのような変化が起きるか、手を加えない森との比較を行うことで、二酸化炭素の吸収量などを定量的検証を行っていくんだとか。そこにソニーのセンシング技術を通じた農場全体の環境の活性化とその可視化について仮説立案と実証実験を行うようです。

なぜここまで環境への配慮をお菓子屋が考えるのか? それは『チーズワンダー』というブランド、そしてUA社、そして代表をつとめる長沼真太郎さんの熱い想いがあります。

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企業の枠を超えた、ユートピアアグリカルチャーの挑戦

そもそも「ユートピアアグリカルチャー」とは? 「GRAZE EXPERIMENTS」をテーマに、美味しいお菓子作りだけではなく、現在世界が抱えている酪農や環境の問題に向き合う農業生産法人です。「チーズワンダー」は即完売する幻のチーズケーキとして有名で、問題を解決しながらも人気のお菓子を作り上げていきます。

特に今回のプロジェクトにおいて、世界的に酪農や牛を悪者にする現状へ問題提起と解決をしていくのが長沼さん。

“牛のげっぷに含まれるメタンガスなど、畜産業が地球温暖化の一因” であると、昨今様々な学会やニュース、我々の知識の中でも、そうした認識が周知の物になりつつあります。

「諸外国では、政府の規制も進み、このまま行くと牛を飼えなくなるんじゃないかというほどの状況。牛が悪者になっていて、酪農家も減る一方です。、あらゆる観点でみても持続可能な放牧なら、本当に価値があるものを作れるだろうという結論に至りました」。と長沼さん。

まだまだ計画は始まったばかり。実験の検証もこれから。どんな成果とどんな新しい未来を作り上げてくださるのか、これからが楽しみです。

About Shop
ユートピアアグリカルチャー
https://www.utopiaagriculture.com/

クリーム太朗

ウフ。編集長

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編集責任者。ショートケーキ研究家として、日本全国のケーキを食べ比べる。自身でも、ケーキやチョコレートの製造・販売を目指すべく、知識だけではなく実技も鍛錬中