すっかり目をつけられた模様

低層階の住民が嫌がらせを受けていることを陽太にも話したところ、同じようにビックリ。

そして「ナチュラルキラー」というニックネームはおもしろいと笑いながら「毎日あの3人に顔を合わせるのはおっくうだろう」と言います。陽太がナチュラルキラーを知っているとは思わなかったパニ子。実は陽太、「この前忘れ物をしたとき、急いでいたから初めてエレベーターを使ったら、エレベーターは高層階住民のためにあるから使うな」と怒られたそう。

あまりにもひどい言い分にパニ子が憤慨していると、「俺からしたら、ナチュラルキラーのほうがダイエットすべき体形だったと思うけど」と冗談を言って、場を和ませてくれました。

低層階なのにラウンジでお茶を飲んでいたパニ子は、すっかり目をつけられたらしく、その後も事あるごとに高層階マウントを取られてしまい、貧乏人のレッテルを貼られて、思い描いていたタワマン生活とはかけ離れた居心地の悪さにモヤモヤしていました。

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借りる必要なんてないんです

ついに高層階マウントだけでは物足りなくなったのか、ある日ナチュラルキラーはパニ子の家族のことまでいじってきました。

「あなたの夫のお仕事は?」と聞かれたので、「建築関係」とふんわり答えたパニ子。すると、「肉体労働? なんかかわいそうねぇ」と言い、貧乏人だから高層階が借りられないだの、貧乏人はどこに行っても貧乏人だの、言いたい放題。

本当は素性を隠して静かに生活しようと思っていたパニ子も、我慢の限界。ガツンと言ってやることに。

「私、高層階なんて借りませんよ」

その発言を聞いたナチュラルキラーは、それは当然でしょうとばかりに「そりゃ貧乏だから……」と言いますが、パニ子はそれにかぶせて言いました。

「私、このタワマンのオーナーなので、借りる必要がないんですw」

そう。実はパニ子はこのタワマンの所有者。一軒家が古くなったことから、この持ちマンションに引っ越そうと考えていたのですが、陽太が高所恐怖症なので、低層階が空くのを待っていたのです。そして、オーナーとして住民にアンケートを取った結果、ナチュラルキラーへのクレームが殺到していたことも伝えます。

「どうせ私たち高層階の人間をひがんで……」と言い訳も聞こえてきましたが、高層階の方々からもクレームが寄せられていることを告げ、嘆願書を突き付けてやりました!

今までに見たこともないくらい、顔面蒼白になる3人……。とんでもない相手にマウントを取ってしまいました。