新型コロナが5類に移行するころ、何か新しいことを始めたいと4月半ばから太極拳を習い始めました。未経験でまったく知識がないため、お手本となる先生の動きを必死でまねするも、なかなか動きが覚えられず記憶力の衰えを実感。さらに腕や太ももあたりが筋肉痛になって体の老化も痛感。

そんな中で私を励ましてくれたのは、周りの大先輩たちのイキイキとした姿でした。

楽勝だと思っていたのに…!



ヨガを経験したことのある私は、「ヨガも太極拳も同じだろう」と軽い気持ちでスタート。週に1回2時間の講座で、基本となる24式太極拳の動きと構えを教わります。

継続して講座に通っている生徒さんは50代半ばから70代の方が30名ほどで、40代の私は珍しいとのこと。最初は「40代の私ならラクラクでしょう」と高をくくっていましたが、すぐにそれは大きな間違いだと気付きました。

24式太極拳を1講座で2式ずつ教えてもらうのですが、未経験の私には動きがとても複雑に感じるのです。ゆっくりだけれど両手両脚が同時にバラバラの動きをするので、頭がパニックに。指先の向きや体重移動、つま先やかかとの動きなど、とにかくこまかくて複雑で、受講中は必死に先生の動きをまねしましたが、いざ家で復習しようとしてもまったく動きが思い出せませんでした。

焦りを覚えた私は、24式太極拳のYouTubeを何度も見て復習し、徐々に覚えていきました。軽い気持ちで始めた太極拳で逆に認識力と記憶力の衰えを突き付けられることとなりましたが、結局は太極拳のおかげでかなり脳が刺激され、脳トレにもなったように思います。

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ゆっくりの動作が筋肉痛を呼ぶ



太極拳は動きや構えを覚えるのが大変なだけでなく、動作がゆったりしているので、腕や太もものあたりがビシビシと刺激されます。先生からも初日から「筋肉痛に気を付けてね」と言われました。忠告通り、普段使われていない筋肉が悲鳴を上げ、すぐに筋肉痛となりました。

基本的に太極拳では、姿勢を真っすぐに保ったまま肩幅に足を開き、膝を緩めてリラックスした状態で呼吸を意識します。動作はゆっくりと伸びやかなのですが、だからこそじわじわと筋肉に負荷を与える感じです。さらに24式太極拳の動きの中には、片足で立ちもう片方の足を真っすぐ伸ばして バランスを取る動きや、脚を前後に開き腰を深く落とす動作もあり、より筋肉の強化や体幹が鍛えられる感じがしました。

講座を重ね、24式太極拳を進めるごとに自分の筋肉力の衰えを感じては、何度も動きや構えを繰り返し練習。「無理はしないでくださいね」という先生のご指導の中、自分のペースで動きに慣れ、筋肉を動かしていきました。最近でもたまに筋肉痛はありますが、その刺激が心地良く感じられ、以前よりも筋肉が強化されている感じがします。