秋の日帰り旅は茨城県笠間市へ。伝統工芸とグルメを巡る

都心から車で約1時間半で行ける茨城県笠間市。ここは日本三大稲荷のひとつである笠間稲荷神社の鳥居前町として、また笠間城の城下町として栄えてきた歴史ある街だ。豊かな自然や地元食材を使った食べ物、伝統工芸品の笠間焼など、「土地」と「ひと」を身近に感じられる旅ができる。笠間市で楽しめる体験、おすすめギャラリー、今、大人気のかき氷屋を紹介しよう。

関東最古の笠間焼をつくる・みる


回廊ギャラリー門

関東でもっとも古い歴史を持つ笠間焼は、江戸時代から食器などの日用品として利用されてきた笠間市を産地とする陶器で、国の伝統工芸品にも登録されている。現在では新しい表現や技法を使ったアート作品としても愛されている。食器、花瓶、植木鉢、タイル、オブジェなどさまざまな種類のアイテムがあるので、笠間焼の魅力をこの日帰り旅で見つけてみよう。

また、笠間市のあちこちには笠間焼の窯元や工房があり、陶芸体験が楽しめる。ろくろ体験や粘土の形を手で整える手びねり、器に絵を描く絵付けなどの体験もできる。つくった作品の完成までは数週間。その後、配送、または直接受け取りができる。自分の作った作品を使うたびに楽しかった思い出がよみがえるはず。

ギャラリー巡りもおすすめだ。笠間市内には、笠間焼を取り扱うギャラリーがたくさんあり、展示スタイルもさまざま。同じ作品でも、ギャラリーが異なると見え方が変わってくるのが面白いところ。美術館巡りの感覚でギャラリーを見て回り、お気に入りの作家を見つけよう。

より多くの作品を見るなら笠間焼「回廊ギャラリー門」へ。半屋外の自然光が降り注ぐ回廊形式のギャラリーで、約100人の笠間焼を主とする作家の作品が常時展示されており、四季の移ろいとともに美しい焼き物を鑑賞しながら、ゆったりと過ごすことができる。

2週間ごとに変わるギャラリースペースでの個展や企画展では、生活食器からオブジェまで、作家の自信作が展示されている。有名作家の作品だけでなく笠間陶芸大学校を卒業し独立したばかりの、勢いのある作家の笠間焼作品も取り扱っており、それぞれの作家の個性を比較しながら自分の好みのデザインを発見できる。お気に入りの食器に出合うことで、料理が楽しくなるなど、日々の暮らしがより充実したものになるだろう。

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地元食材を堪能する


(c)istock/kororokerokero

茨城県の和栗収穫量は日本一! 中でも笠間市の栽培面積が最も広く、ドライブをすれば栗の木があたりにたくさん見えるほど。栗を使った「栗グルメ」が豊富で、中でも今最も熱いのは、和栗モンブランだ。道の駅やカフェに立ち寄れば、笠間の和栗を使った「搾りたてモンブラン」が食べられる。搾りたてのモンブランのおいしさは格別なので、笠間市に訪れる際にはぜひ味わってもらいたい。

笠間稲荷神社前の門前通りでは、神様の使いのキツネの好物にちなんで、油揚げの中にお蕎麦が入った「そばいなり」が販売されている。甘く味付けされた油揚げと笠間市名物のお蕎麦の組み合わせは絶妙。パクっと一口でほおばってほしい。テイクアウトもできるのでお土産にもおすすめだ。


焼き芋/ 茨城おとなのかき氷 四季と六花

かき氷屋「茨城おとなのかき氷 四季と六花(りっか)」へもぜひ行ってみて。地元の旬の食材を楽しめる、大人気のかき氷屋だ。

食材にこだわり、茨城県産をメインに用いている。10月の旬のメニューは、「笠間の栗とキャラメルマロンクリーム」「那珂産かぼちゃ゛恋するマロン”」「黒ごまと那珂産かぼちゃ」「アボカドとミルク練乳」が注目のラインアップ。また、1日7杯限定の「ピスタチオ」や「黒ごまミルク」「ティラミス」などの定番メニューもリピーターが多い人気メニューだ。予約制なので、旅の計画が立てやすいのもポイント。秋のかき氷を堪能してもらいたい。