転職活動における選考で必要となる「履歴書」。何をアピールすべきかをご存じでしょうか。

一般的にはスキルをアピールして、自分がどのように会社に貢献できるかを人事にイメージしてもらうことが重要、といった声もあります。しかし、スキルよりももっと重視すべき部分は意外にも多いのです。

そこで、今回は履歴書にて、アピールするべき部分を解説します。

履歴書におけるアピールの重要性

そもそも履歴書で、自分の魅力をアピールすることは重要なのか、といった疑問を感じる方が少なくありません。実際、「面接の際にきちんと口頭で伝えればいいのでは?」「アピールしたところで”履歴書向けのアピール”であることがバレているのでは?」など、さまざまな意見があります。

しかし、履歴書は応募者の全体像や印象を把握するうえで、最初に見る情報です。この履歴書の情報を読んだ担当者が「気になる」と感じられるような内容でないと、そもそも面接まで進めないといった事態に陥ってしまいます。

履歴書でいかに興味を持ってもらえるかが重要であるため、自分の魅力を100%伝えるようなイメージが適切です。

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履歴書でスキルよりもアピールすべき部分

履歴書において自己アピールが重要であることは理解しつつも、具体的に何をアピールすればいいのか悩む方は多いでしょう。無難にスキルのアピールで終わってしまう方も多いですが、実はもっとアピールしたほうがいい部分があります。

そこで、今回は履歴書においてスキルよりもアピールしたほうがいいポイントをご紹介します。

応募先での貢献につながる経験

履歴書でアピールすべき部分の一つが、応募先企業での貢献につながりそうな経験です。

前職(もしくは現職)でどのような経験をしてきたのか、その経験によってどのような貢献につながりそうか、などは企業の担当者が非常に気になる部分です。

たとえば、営業職としての転職を検討している場合、営業の成功に関わる経験があれば企業も有力な人材として内定したいと考えるでしょう。

「前職で数百万円の契約を〇か月連続で獲得した」「営業成績が〇年~〇年までトップだった」などは、具体的なスキルを示さなくても本人にどれくらいの力量があるかの目安になります。

応募先に貢献できる経験はないかをよく思い出し、具体的なエピソードと交えてアピールしましょう。

学習・成長意欲の高さ

中途採用を検討する企業が重視しているポイントの一つが、応募者の学習・成長意欲の高さです。目まぐるしく変化する現代において、日ごろから自分なりに学習をしたり、成長できるように努力したりする姿勢は重要です。

業務を積極的に覚える気持ちがあるかを判断するために学習意欲の高さを確認する企業もありますし、優秀な人材になることを目指せる応募者か否かを判断するためにも成長意欲を確認する会社が少なくありません。

また、近年は学び直しや、働きながらスキルを身につけるリスキリングなども浸透しており、社会人の学ぶ姿勢が求められるようになりつつあります。

そのため、入社した後も自己研鑽を怠らないことをアピールすることで、応募書類の印象がぐっと良くなるでしょう。

入社したらどのように活躍したいか

履歴書では、「入社後」にフォーカスしたアピールがおすすめです。まだ入社が確定していない段階で、すでに入社した後の話をするのは気が引けるかもしれません。しかし、「入社後にどうかつやくしてくれるのか」は企業としては興味深いトピックです。

過去の経験をもとにサイトのアクセス数の課題抽出に注力し、改善策を提案したい
見込みのある顧客にアプローチするだけではなく、実際に導入事例など購入意欲を高める資料を作成したうえで営業をしたい
細かな作業が得意な点を活かし、社内を支える経理事務としてさまざまな部署と連携して業務を行いたい

上記は一例ですが、自分なりの言葉で「入社後にどう活躍したいか」「どのように働きたいか」をまとめてみましょう。

コミュニケーションを重視していること

現代でとくに求められている「社内コミュニケーション」。近年はSNSやチャット、メールなど、文字でのやりとりが増えたことで、対面でのコミュニケーションを苦手とする現代人が増えていると言われています。

しかし、コミュニケーションに問題があると、仕事のミスを誘発しやすくなるだけでなく、一緒に働く同僚にも迷惑となることもあるため軽視できない問題です。

履歴書では、そんな「コミュニケーション」を重視していることをアピールすることが重要です。コミュニケーションを重視しているといったアピールは、「正しく物事を伝えてくれそう」「積極的に意見や提案をしてくれそう」などのポジティブな印象につながります。

また、同時にコミュニケーション能力の高さも伝えられるため、履歴書において有効なアピールポイントとなるでしょう。

ストレス耐性の高さ

ストレス社会と呼ばれるようになった現代では、社会人に対して「ストレス耐性の高さ」を求める風潮があります。会社に所属すると、日々さまざまなストレスに悩まされるのが事実。人間関係や仕事のプレッシャー、慣れない業務に対する緊張、徐々に大きくなっていく責任、など挙げたらキリがありません。

ストレス耐性がどれくらい高いのかを数値で表すことはできないため、過去の経験をもとにアピールする必要があります。「クレームを受けても気持ちの切り替えができること」「難しい場面が多くても粘り強く頑張れること」など、具体的なエピソードと絡めながらストレス耐性の高さをアピールしてください。