女性の活躍が珍しくなくなりつつある現代では、「キャリアプランニング」の重要性が注目されるようになりました。

キャリアプランニングを行うことで、ビジネスパーソンが気になる「自分のキャリア」を明確にできるとともに、自分の生産性の向上にもつながります。

とはいえ、まだまだキャリアプランニングがどのような取り組みであるのかはあまり知られていません。

そこで、今回は現役のキャリアコンサルタントがキャリアプランニングの概要や、必要となった背景、実施方法などについて詳しくご紹介します。

キャリアプランニングとは

キャリアプランニングとは、文字通りキャリアの計画のことを指します。これから先の長い将来に向けて自分自身のキャリアを見つめ直すとともに、どのようなキャリアを築いていくべきかを明確にします。

一般的に、「キャリアプランニング」といった用語を耳にするのは、就活の場面が多い傾向にありますが、すでに社会人として経験を積んでいる方や、育児や出産などで仕事から離れているもののいずれは復職したいと考えている方にも必要な取り組みと言えます。

現在の仕事や状況を鑑みたうえで、将来のキャリアを計画し想像することが求められるため、いわゆる「キャリアの棚卸し」も必要となります。

自分の今までと現在のキャリアを見直し、これから先どうなりたいかを考えるためにも、キャリアプランニングは必須といえるでしょう。

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キャリアプランニングが必要となった背景

キャリアプランニングが注目されるようになった背景には、以下が挙げられます。

どのような背景が要因となって、キャリアプランニングが必要となっているのか見ていきましょう。

人材育成につながる

キャリアプランニングが必要となった背景には、人材育成が挙げられます。アメリカなどの欧米と比べると、日本の企業はあまり「人材育成」に力を入れていない傾向にあります。

人材育成は、社員一人ひとりの生産性向上やパフォーマンスの向上に寄与することから、重要な取り組みの一つです。近年は大手企業を中心に人材育成に力を入れている国内企業も増えていますが、中小企業にフォーカスしてみるとまだまだ進み具合には課題が見られます。

個人がキャリアプランニングを実施し、自分自身の能力を高めることができれば会社への貢献度も高まるとともに、自己肯定感の向上も期待できるでしょう。

生産性の向上につながる

キャリアプランニングが必要とされている背景には、生産性の課題があります。個人のキャリアプランが明確になることで、仕事に対するやる気や熱意などが良い方向へと変化しやすくなる傾向にあります。

キャリアプランニングを通して「5年後はこんな仕事をしていたい」「10年後はこんな働き方を実現したい」などのヴィジョンが見えてくれば、目的意識を持って仕事に向かいやすくなるでしょう。

結果的に生産性の向上へとつながり、社内での評価も高くなるといったメリットがあります。

自己分析が求められている

自己分析を行うためにも、キャリアプランニングは必要であると考えられています。現代では、自己分析ができていないビジネスパーソンが多く「自分は何ができるのか」「自分は将来どんな働き方をしたいのか」などが不明確な方が少なくありません。

自己分析を行うことで、自分の抱えている漠然としたイメージを明確にできるため、将来の不安の解消につながります。

キャリアプランニングは、そんな自己分析を行うためにも効果的な取り組みの一つなのです。

今後の自分の道を明確にする必要がある

人生100年時代と言われるようになった現代において、自分の道を明確にすることは重要でしょう。

「終身雇用」「定年制度」「年金制度」などが破綻しつつある現代では、年を重ねても自分の力で稼ぐ必要があります。そのためにも、今後の自分がどのように動かなければならないのかを明確にしなければなりません。

キャリアプランニングは、将来の自分の道を明確にできることから、現代で重要視されつつあります。とくに、自分のスキルや経験に自信がない方や、将来に不安を抱えている方にとって、キャリアプランニングは必要な取り組みです。