働き方改革や、職業能力開発促進法の影響等により、「キャリア形成」が認知されるようになってきました。

年々、長寿命化しつつある日本において、将来的なキャリアヴィジョンを明確にすることは重要です。そのためにも、キャリア形成を行い、今自分に必要なスキルを身につけていかなければなりません。

とはいえ、キャリア形成と聞いてもピンと来ない方も多いのではないでしょうか。そこで、今回はキャリア形成におけるポイントを解説します。

キャリア形成とは

キャリア形成とは、キャリアに関する人生設計を行なったうえで、人生設計に基づいたスキルを身につけることを意味します。

5年後、10年後にどのような働き方をしていたいのか、どういった仕事に就きたいのかなどを明確に考えたうえで、そのために必要なスキルを洗い出して身につけていくのが一般的です。

定年後も働く人が増えている現代において、キャリア形成は非常に重要なポイントです。年を重ねた後の社会人生活を満足できるものにするためにも、今のうちにキャリア形成を視野に入れたスキルアップが必要といえます。

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キャリア形成のために自分のペースで成長するためのポイント

キャリア形成を進めるにあたって、必須であるのが「スキルアップ」です。必要なスキルを新たに身につけたり、すでに経験のある領域でさらに高度なレベルの技術を習得したりすることが求められます。

とはいえ、日々忙しく過ごす中で、キャリア形成を目指して必死にスキルアップするのはストレスとなることも少なくありません。

ここからは、自分のペースで成長したいと考えている方へ向けて、無理のない範囲でスキルアップするためのポイントを解説します。

ゴールを明確にする

自分のペースでキャリア形成を行うためのポイントとして、まず挙げられるのが「ゴールを明確にすること」です。

ゴールが不明確なまま「とにかくいろいろな経験をしなければ」「まずはたくさんのスキルを身につけよう」とやみくもに行動を起こしてしまうと、やることが多すぎてつまづいてしまう可能性があります。

また、ゴールが不明確であるため、そもそも自分が何を目指しているのかも分からなくなり、モチベーションの低下を招く恐れもあるでしょう。

ゴールを明確にすることで、自分が選ぶべき選択肢も把握でき、効率的な目標達成を実現しやすくなります。

まずは「何を実現したいのか」「将来的にどのようなキャリアを進みたいのか」を決めておきましょう。

周囲と比較しない

キャリア形成を行ううえで、とくにポイントとなるのが周囲と比較しないことです。キャリア形成を進めていく中で、ついつい周囲と比較してしまうことがあります。

単純に比較するだけで終わるのであれば問題はないものの、周囲に合わせて目標設定を変えるケースも多く、結果的に自分に合わない目標値になってしまうことも珍しくありません。

キャリア形成はあくまでも「自分のこと」であるため、自分以外の周囲と比較したり合わせたりする必要はないことを覚えておきましょう。

周囲に合わせてしまうと、自分のペースでのキャリア形成とはかけ離れた進み方となる恐れがあります。

自分の目標には自分のペースで進めることが重要なので、同期と比較したり先輩・上司が自分と同じ年代だった頃と比較したりするのは避け、「自分のキャリア」を見つめてください。

無理のない期間を決めて計画を立てる

キャリア形成で必要なのは、具体的な計画スケジュールですが、あくまでも「無理のない期間」を設定することが望ましいです。例えば、取得に2年かかる資格を1年程度で取得するといった計画を立てることは現実的ではありません。

計画通りに進められないとモチベーションの低下につながるだけでなく、自己肯定感が下がる恐れもあるため注意が必要です。

余裕を持ってキャリア形成を実現できるよう、日々の忙しさや仕事以外のタスクなどにも目を向けたうえでほぼ確実に実現できるようなゆとりある計画を立ててください。

「難しかったら計画を修正」の気持ちで臨む

キャリア形成のために計画を立てる際には、最初から徹底的に作りこんで設定する必要はありません。仮に計画通りに進めてみて「このまま進めるのは難しそう」と判断される場合には、適宜振り返ったり修正したりしてOKです。

つまり、計画を立てる段階では「万が一うまくいかなかったら修正しよう」といった気持ちで計画を立ててOKなのです。

もちろん、極端に無理な計画を立ててしまうと、当初の予定から大幅に変わってしまうため好ましくはないものの、ある程度の範囲内であれば、修正してもキャリア形成には大きな影響が生じにくいものです。

最初の計画段階でつまづかないためにも、後々修正することを前提として、気軽に計画を立ててみてください。