【建物や土地以外にもかかるの!?】家にかかるお金をプロにインタビュー

建物にかかる費用は主に3種類

家を建てるには土地、建物、諸費用の3種類が必要。ここでは、まず建物にかかる費用について見ていきましょう。建物にかかる費用は大きく分けて建築工事費、付帯工事費、諸経費の3種類。それぞれどのような特徴があるのでしょうか。

 

建築工事費

ー建築工事費とは?

建築工事費とは住める「箱」をつくることです。まず基礎や骨組みをつくり、水道・電気・ガスなどのインフラ工事を行います。その後、外装・内装の仕上げ工事をし、造作や家具工事を行います。

家をただつくるだけでは、住むことはできませんよね。箱ものの家から生活できるまで、一括してかかる費用を建築工事費といいます。

 

付帯工事費

ー付帯工事費とは?

基本的には建物の外にスペースを設ける際にかかる費用のことです。駐車場を広めにとりたい、ドッグランをつくりたい、植栽を植えて庭をつくりたいなど建て主さまの希望によってかなり左右されます。

その他にも、プラスアルファで設ける機能や設備についても付帯工事として扱われることがあります。施工会社やメーカーによっても何が建築工事に含まれるのか、何が附帯工事に含まれるかが異なるので、細かい内容を知りたい場合はメーカー等に直接確認することをおすすめします。

 

ーいま流行りのガレージは付帯工事費になるのでしょうか?

ビルトインガレージは基本建物の中という扱いになるため、建築工事費に分類されるケースが多いでしょう。

 

諸経費

ー諸経費とはどのようなものがありますか?

簡単にいうと、施工会社に支払う費用のことです。人件費や交通費・必要経費・工務店の方の利益なども諸経費に含まれ、諸経費の金額は工事費全体の10%といわれています。

 

建物にかかる費用はどうやって決まる?

ー建物にかかる費用はどのように決まるのですか?

面積と構造の2点に大きく左右されます。

 

ー面積は小さい方が安くなりますよね?

そうですね。延べ床面積が小さいほどもちろん安くなりますし、同じ延べ床面積の場合、建物を上から見たときの形である建築面積が小さいほど安くなります。建築面積が大きくなると、その分基礎や屋根の面積が大きくなるので2階建てより平屋住宅のほうが高いのです。

 

ー構造にはどのような種類がありますか?

木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造の3種類があります。木造が最も安く、鉄筋コンクリート造が最も高いといわれています。

現在はウッドショックやウクライナ情勢などで供給が不安定なため、木材の高騰や鉄骨不足が続いている状況です。鉄骨造と鉄筋コンクリート造の価格差が徐々に縮まり、今後は立地や建物の条件によっては構造ごとにあまり差が生じなくなるのではといわれています。

一般的な坪単価だけで判断するのではなく、自分の求める性能や空間にあった構造を選ぶことが、結果的に高いコストパフォーマンスにつながるのではないかと思います。

 

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土地にかかる費用とは

家を建てるには土地も必要になります。土地にかかる費用を理解しておくことで、予算や希望に合った土地探しができます。

土地にかかる費用を見ていきましょう。

 

土地自体の費用は地域によって差がある

ー土地代は地域によってどのような差がありますか?

やはり都市部や駅の近くなど利便性がよい土地は高い傾向にあります。土地の価格は地域差が激しいため、自分の建てたい場所を確認し、どれくらい費用がかかるのか把握することが大切です。

 

土地の取得にかかる費用とは

ー土地の取得にかかる費用にはどのようなものがありますか?

仲介手数料・登記費用・固定資産税・不動産取得税・印紙代などが必要になります。

 

ー仲介手数料とは?

売主と買い手の間に立ってやり取りする不動産会社に支払う費用のことです。仲介手数料は法律によって上限が決まっているため、自分のケースではいくら必要なのか、事前に金額を把握しておきましょう。

 

ー登記費用とは?

不動産登記の際に発生する手数料のことです。一般的に司法書士の方など専門家に登記をお願いします。

 

ー土地代以外にもいろいろな費用がかかるのですね!

そうですね。これらの諸々の費用はローンで払うのではなく現金で支払うケースが多いため、あらかじめ自分の貯金からこれらの費用総額を把握する必要があります。