3.リフォームローンの審査に通らない5つの原因
ここからは、リフォームローンの審査に通らない原因を見ていきましょう。
一般的にはこの5つが挙げられます。
健康状態が悪い
収入が安定していない
勤続年数が短い
ほかの借入が多い
滞納履歴や未払いがある
3-1.健康状態が悪い
健康状態が悪い場合は、審査に通らない可能性が高くなります。
どの金融機関でも長期的な返済が可能かを重視しており、健康状態が悪ければ将来的な収入や返済能力に不安が生じると判断されるからです。
また、リフォームローンは団体信用生命保険の加入が必要なケースがあり、この場合は特に健康状態が悪ければ加入できない可能性が高いでしょう。
特に重大な疾患や持病がある場合は、審査に影響を及ぼします。
3-2.収入が安定していない
どの金融機関にも「安定した収入のある方」という申し込み条件があるため、収入が安定していないのは審査に通らない大きな要因となるでしょう。
多くの金融機関が最低年収を200万〜300万円の範囲で設定しているので、これを下回ると審査の通過率が下がってしまいます。超えていたとしても収入が不安定な場合は返済能力に疑問があると判断され、審査が厳しくなります。
個人事業主や会社経営者は、景気変動などに収入が左右されやすいこともあり、厳しめに見られるので注意しましょう。
3-3.勤続年数が短い
勤続年数が短いことも、審査に通らない要因の1つです。
会社員などの給与所得者は、最低1〜2年以上の勤続年数が求められます。
なかには3年以上必要な金融機関もあります。
勤続年数が短ければ雇用の安定性がないと判断されるため、審査が不利になるでしょう。
また、転職や退職を繰り返している場合も同じことがいえます。
3-4.ほかの借入が多い
マイカーローンなどほかの借入が多い場合は返済負担率が高くなるため、審査に通りにくくなるでしょう。
返済負担率とは、年収に対する年間返済額の割合のことを指します。
年収250万円未満は25%以内、400万円以上は35%以内が審査基準の目安です。
ほかに複数の借入がある場合でも、返済額を抑えて返済負担率を下げることで審査に通りやすくなります。
「おまとめローン」などを利用してローンを一本化すると、返済期間を調整するなどして年間の返済額を抑えられることもあります。
3-5.滞納履歴や未払いがある
滞納履歴や未払いがある場合は返済能力が低いと判断されるため、審査に通らない可能性が高くなります。
また、個人事業主や会社経営者は納税証明書を提出しなければなりません。過去に税金の滞納がある場合は大きな問題と判断されてしまいます。
もし滞納や未払いがある場合は、解消されていなければ審査に通ることはほぼありません。
滞納や未払いは申し込み前に必ず解消しておき、理由を説明できるようにしておく必要があります。
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4.リフォームローンの審査に通りやすくするための対策8選
ここでは、リフォームローンの審査に通りやすくするためにするべき対策を紹介していきます。
審査のゆるいリフォームローンに申し込む
不要なクレジットカードを解約する
複数の金融機関で審査を受けない
住宅ローンを借りている金融機関へ相談する
ほかの借入を整理する
自己資産を増やす
有担保型のローンを利用する
リフォーム費用を抑える
4-1.審査のゆるいリフォームローンに申し込む
審査基準がゆるいといわれている金融機関や信販会社のリフォームローンを選ぶことで、審査に通過する可能性が高まります。
ただし、審査がゆるい分金利が高く設定されていたり手数料が設定されていたりする場合もあるため、複数の金融機関を比較しておきましょう。このとき、信用情報に傷をつけないよう、審査に出す前に比較検討することが重要です(4-3参照)。
また、金融機関の信頼性においても口コミや評判などをあらかじめ確認しておいたほうがよいといえます。
4-2.不要なクレジットカードを解約する
見落としがちですが、クレジットカードも借入枠として判断されます。そのため、たくさんのクレジットカードを持っているだけで審査に悪影響を及ぼす可能性があります。もし使っていないものがあれば解約しましょう。クレジットカードのキャッシング枠を解約しておくのも有効です。
不要なクレジットカードやキャッシング枠がある場合は、解約して借入枠を空けるようにしましょう。
4-3.複数の金融機関で審査を受けない
リフォームローンを申し込む際は、1〜2社程度の金融機関に絞ったほうがよいでしょう。
審査を申し込むと信用情報に履歴が残り、ほかの金融機関からも確認できる状態になってしまいます。
短期間に複数の審査を受けることで「お金に困っている」という印象を与えてしまい、不利になることも。
複数の金融機関を検討している場合はしっかりと比較し、条件のよい1〜2社に絞って申し込むことをおすすめします。
4-4.住宅ローンを借りている金融機関へ相談する
現在住宅ローンを利用している場合は、借入先の金融機関へ相談することで柔軟に対応してくれる可能性があります。これまで返済してきた実績を審査に加味してくれたり、金利の優遇を受けられたりするかもしれません。
また、住宅ローンの残債にリフォーム費用を上乗せして借り換えるという選択肢も考えられます。
住宅ローンはリフォームローンと比較して借入期間が長く金利が低いため、月々の返済額を抑えて返済負担率を下げることができるでしょう。
ただし、現在借りている住宅ローンの金利が高いなどのケース以外で「返済の総額」を減らせるのはまれです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
住宅ローンでリフォームはできる?|住宅ローンでのリフォーム資金調達の注意点を解説
4-5.ほかの借入を整理する
ほかにローンを組んでいる場合は、借入状況を確認して可能な限り返済しておくのも1つの手です。
借入が多い場合はこれ以上の返済は厳しいと判断され、審査に通りにくくなります。
複数の借入がある場合は、金利の高いものから返済して整理しておくことをおすすめします。
また、借入期間を伸ばして年間の返済額を抑えるのも有効です。
4-6.自己資産を増やす
自己資産が多いほど金融機関からの信頼が高まるため、審査に通りやすくなります。
以下のような方法で自己資産を増やせます。
資産の売却
親族からの贈与
保険の解約
不要な資産や保険があれば、このような方法を検討してみましょう。
4-7.有担保型のローンを利用する
ローンには、有担保型と無担保型の2種類があります。
自宅などを担保に入れることで、無担保型よりも審査に通過する可能性が高まります。
また、無担保型よりも金利が低くなることもメリットでしょう。
ただし、以下の点に注意しなければなりません。
担保物件の評価額(価値)によって借入可能額が決まる
返済できない場合は担保物件を失うリスクがある
住宅ローンを借りている場合は担保に入れられない場合がある
自宅の築年数によっては担保能力がないと判断されたり、住宅ローンを利用中の場合は担保が使えない場合があったりと、自宅を担保に入れられない可能性がある点は頭に入れておきましょう。住宅ローンの次の第二抵当として担保に入れられたとしても、金利が高めになるなどして思い通りの借り入れができないケースもあるでしょう。
有担保型ローンは小規模のリフォームにはリスクが高く向きませんが、フルリフォームなど大規模な場合は検討してもよいかもしれません。
4-8.リフォーム費用を抑える
以下のような方法でリフォーム費用を抑えて、借入希望額を下げるのも有効です。
内装や設備のグレードを見直す
優先したいリフォームを明確にする
補助金・助成金制度を活用する
キッチンや浴室などの水回り設備は、グレードを下げるだけでも大幅に金額を抑えられる可能性があります。
また、リフォームする際は優先順位を明確にしておくことで無駄なオプションの追加などを減らせるため、費用を抑えられます。
さらに、さまざまなリフォームに対応している補助金・助成金制度もあるので、活用できればリフォーム費用の負担を軽減できるでしょう。
【プロが解説】リフォーム費用を抑える5つのアドバイス!注意点も