安全性を解決すれば、環境意識が高い若者に広がる
――なるほど。それぞれ特長があるのですね。今後サービス業界の展開はどうなるでしょうか。
担当者 都市部を中心にさらなる普及が期待されますが、普及の課題として認知向上が挙げられます。自治体や観光業界との連携が進むなかで、企業間競争によるサービスの質の向上も予測されます。
しかし、世間から安全性への懸念や利用者の交通マナーについて疑念があることも事実です。こうした問題を克服できれば、マイクロモビリティーは重要な交通インフラの役割を果たす存在として成長していくでしょう。
――たしかにマナー違反や安全性の問題が、よくニュースで取りあげられますね。今回の調査で特に強調したい点はありますか。
担当者 そのとおりです。安全性への懸念が根強いため、普及をさらに進めるには、ヘルメット着用とか、免許証が必要とか、利用者に向けた交通ルールの周知徹底とともに法整備、専用レーンの整備といったインフラの充実が急務といえるでしょう。
調査で注目したいのは、利用理由の第3位に「環境に配慮した乗り物である」がランクインした点です。特に20代~30代では第1位に挙げられました。これは、環境意識の高い世代がマイクロモビリティーに魅力を感じていることを示しています。
利便性に加えて安心して利用できる仕組みを構築することで、幅広い層に支持される移動手段として成長が期待されます。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)