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“中国人客6割減”の影響が大きい百貨店業界。苦しむ「髙島屋」を横目に、「パルコ」が好調を維持できる理由

“中国人客6割減”の影響が大きい百貨店業界。苦しむ「髙島屋」を横目に、「パルコ」が好調を維持できる理由

2026年1月の中国人観光客の総数が前年同月比で6割も減少しました。韓国人観光客が2割、台湾も2割近く伸びるなど、他国の観光客でカバーしたことにより、トータルで5%程度の減少に留まってはいます。

 しかし、中国人観光客は消費額において大きなウエイトを占めます。インバウンド消費への影響は絶大。それが百貨店の業績に変調として表れてきました。

髙島屋
業績を下方修正した髙島屋

◆中国人客激減。しわ寄せが百貨店を襲う

 訪日外国人で最も数が多いのは韓国人。2025年は942万人でした。中国人は800万人です。しかし、1人あたりの旅行支出は韓国人が10万4000円で、中国人が24万6000円(観光庁「インバウンド消費動向調査」)。

 2025年における消費総額は中国が2兆円でトップ。2位の台湾の1.2兆円を大きく引き離しています。中国人観光客はインバウンド消費にとって重要な存在なのです。

 その中国人観光客が2026年1月は6割も減少しました。中国の大型連休である春節も、中国政府による日本への渡航自粛により大幅な減少に見舞われるのは間違いありません。

 打撃を受けているのが日本の百貨店です。

 髙島屋は2026年2月の免税売上が前年同月比で13%減少。大丸松坂屋百貨店の合計免税売上も16%の減少でした。客数は27%以上も減っています。阪急百貨店は2割減。中国からのツーリスト客の売上は約6割も落ち込みました。

 インバウンドは百貨店の救世主でした。

 国内ではインフレによって消費の二極化が進みました。富裕層による高額な商品の需要が旺盛である一方、一般大衆向けは衣料品を中心に節約志向が高まりました。百貨店の主力は衣料品であり、業績は頭打ちに。停滞感をインバウンドが打ち破ったわけですが、ここにきて失速してしまったのです。

 日中関係の冷え込みが厳しさを増したのは2025年11月。まだ半年も経過していませんが、百貨店の業績にはすでに負の影響が出ています。

◆高島屋が直面するインバウンドの罠

 髙島屋は2025年3-11月が1.3%の減収、2.2%の営業減益でした。前年同期間は10%を超える増収であり、営業利益も8%伸びていました。反動に見舞われています。

 髙島屋は国内の顧客の店頭売上が3%増えました。しかし、インバウンドは19%も減少しています。中国人観光客に限ると22%の減少。2025年10月は国慶節の押し上げ効果が働いたにも関わらず、2割以上も減ったのです。今後も日中関係の冷え込みが続くことになれば、更なる落ち込みが視野に入ります。

 2026年2月24日、髙島屋は特別損失の計上により、130億円としていた純利益を105億円の純損失に一転する業績の下方修正を発表しました。これは2028年に満期を迎えるユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の買い入れと消却を行うため。

 髙島屋の株価は新株予約権付社債の転換価額を上回って推移しており、株価に潜在的な希薄化が生じていると判断。買い入れと消却を行うことで、株主還元をしようというものでした。つまり、この損失は一時的なものであり、髙島屋の株価対策でもあるため、一概にネガティブなものであるとは言えません。

 都合が悪いのはむしろ、中国人観光客の急速な減少によってインバウンド売上が剥落していること。世間では、中国人観光客減少を他国の観光客がカバーするという楽観論が浸透しています。しかし、1人あたりの消費額が大きい観光客の穴を埋めるのは簡単ではありません。


配信元: 日刊SPA!

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