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スマホ時代に「紙の手帳」が3万部…「今日できたことを3つ書くだけ」がヒットした理由

スマホ時代に「紙の手帳」が3万部…「今日できたことを3つ書くだけ」がヒットした理由

◆5000人以上が参加するオンラインコミュニティに発展

画像左・コミュニティの様子、画像右・累計ユーザー数の推移(画像提供:自分軸手帳合同会社)
——手帳と、オンラインコミュニティがセットである点も特徴的ですね。なぜこのような場を作ったのでしょうか?

一番ケ瀬:夫と手帳を見せ合った経験が大きいです。一人で書く手帳は、どうしても挫折しがちです。一緒に続ける仲間と約束があれば、手帳を続けられると考えました。

——今では5000人以上が参加する「手帳部」を立ち上げた経緯を教えてください。

一番ケ瀬:育休中に参加していたオンラインコミュニティで、いつの間にか私は「手帳の人」として知られるようになっていました。多くの人が私の手帳に興味を持ってくれたため、コミュニティ内で40人程度の「部活」を始めたのです。次第に参加者が100人、150人と増えていき「手帳部」へと発展しました。

「手帳部」の盛り上がりを見たある方が「オリジナルの手帳を作っちゃったら?」と提案してくれて、2020年秋に『自分軸手帳』の制作と同時に、現在のコミュニティ運営をスタートしました。

——「手帳部」では、どのような活動をしているのですか。

一番ケ瀬:「雑談」や「読書会」などさまざまな活動を行っています。なかでも重要なのが「毎月の目標設定と振り返りのシェア」です。

——コミュニティ内で目標や振り返りをシェアすると、どのようなメリットがあるのですか。

一番ケ瀬:一人で書いているよりも「誰かが見ている場」では、内容の解像度が上がり、自己理解がより深まります。他の人の手帳や考え方をシェアし合えば「そんな考え方があるのか」という新しい発見や多面的な視点も得られるのもメリットです。

——自分の手帳や考え方をシェアするのは、内向的な人にとって勇気がいりそうですね。

一番ケ瀬:確かにそうですね。コミュニティにいるのは、もちろん社交的な方ばかりではありません。一年目は見ているだけで、二年目から発言するようになる方も珍しくないんですよ。

——一番ケ瀬さんがコミュニティ運営で大切にしていることは?

一番ケ瀬:心理的安全性です。自分の本音を出しても叩かれない、受け止めてもらえるという信頼関係があるからこそ、深い自己対話が可能になります。「手帳部」はネガティブな感情や弱音も、安心して吐き出せる場所でありたいと考えています。

——コミュニティに参加しているのは、どのような人が多いのですか。

一番ケ瀬:9割以上が女性で、30代〜40代の子育て世代が中心です。割合としては少ないですが、年齢は20代〜60代と幅広く、独身者や男性もいます。「『自分軸手帳』を使って、自分の軸を育てたい人」でしたら、年齢性別関係なく「手帳部」に参加できます。

◆男性ビジネスパーソンにこそ必要な自分軸

——家庭や仕事で大きな役割を担っている、30代〜50代の男性ビジネスパーソンが自分軸を育てるメリットはなんでしょうか?

一番ケ瀬:自分軸とは、単なる心の持ちようではありません。男性ビジネスパーソンにとって、自分軸は「自分の取扱説明書」を手に入れるようなメリットがあります。仕事について言えば、自分軸は生産性を上げ、キャリアを戦略的に構築する実務的なツールです。

例えば、営業職でも「数を回るのが得意」なのか「1社に深く入り込むのが得意」なのか。自分を把握していれば、適切な戦略を選択できます。苦手なことを克服するよりも、得意なことを活かす方が仕事の生産性は上がります。最小の努力で最大の成果を出す「勝ちパターン」を構築できるのです。

——『自分軸手帳』のユーザーのなかにはどんな男性ビジネスパーソンがいて、どのように活用されているのでしょうか?

一番ケ瀬:ある男性が『自分軸手帳』を愛用し、使い方をSNSで発信しています。彼の投稿が共感を呼び、仕事のパフォーマンスを追求するビジネスパーソンにも利用者が増加中です。

——ビジネスシーンにおいても、自分軸は必要なのですね。最後に、一番ヶ瀬さんが読者に伝えたいことをお願いします。

一番ケ瀬:そうですね。自分に正直であれば、不要な我慢を減らし、他者に対しても寛容になれます。自分軸で心地よく生きる人が増えれば、巡り巡って社会全体の幸福度を上げることにもつながっていくと、私はそう信じています。

——貴重なお話をありがとうございました。

<取材・文・撮影/中村和香>

【中村和香】
未経験の50代からキャリアをスタートしたフリーライター。SEO記事の執筆・校正をはじめ、人物インタビューや地域の取材記事などを手がける。読書で培った構成力を強みに生活者としての視点とビジネス目線を併せ持ち、読者に届く言葉を追求している。
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