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LSDの100倍の幻覚作用“神のお茶”を再び…オカルト研究家・角由紀子がアマゾン奥地で“死んだ”夜

LSDの100倍の幻覚作用“神のお茶”を再び…オカルト研究家・角由紀子がアマゾン奥地で“死んだ”夜

◆臨死体験と「泣ける人生」の意味

 効果が出たのは翌日だった。朝日が異様に美しく感じ、感動にむせび泣きながら起きて立ち上がると体が羽のように軽かったのである。

 思わずガッツポーズをし「カンボオオオオオ、ウオオオオオ!」と四股踏むと、足からエネルギーが沸きあがり、そのまま裸足でバナナを買いにお店までダッシュした。走らずにはいられなかったのである。大地を踏み締め、限りなく広がる空を視界に入れて走りたかったのだ。

 そういえば私は子どもの頃に走ることが大好きで、常に誰よりも走っていたことも思い出した。カンボで肉体に溜まった悪いものが、一気に抜けた感覚があった。そして晴れやかな気持ちでアヤワスカの儀式へと向かった。

アヤワスカ
儀式ではアヤワスカを煎じてお茶のような状態にした液体を飲む
 儀式は夜8時から行われた。ローソクが一本だけ灯った真っ暗な部屋で、シャーマンが祈りの言葉を唱える。

 その後、参加者一人ひとりにアヤワスカを煎じたお茶が渡され、それを一気に飲み干す。そして、体を横たえ、シャーマンの歌う聖なる歌「イカロ」を聴きながら変化に身をまかす。それが、朝の5時頃まで続くのだ。

 今回は3年前とは比べ物にならない地獄を見た。私は儀式中、死んだのである。完全に意識を失っている間、世界中の人の死に様を見せられ、次に、親や友人など愛する人たちが次々と死んでいくビジョンを見せられた。

「ああ、死ぬんだ……さようなら、みんな……さようなら、自分……」

 と思った瞬間、「角さん、大丈夫かな……」という日本語の話し声が突然耳元で聞こえ、一気に意識が戻って呼吸と共に目が覚めた。

 声の主は、日本人の参加者たちだった。私が死んだかもしれないと思い、状況を見守っていたらしい。シャーマンがどんなに揺すったり持ち上げたりしても、私は完全脱力で動かず「極めて重症だった」と後から言われた。

 今回もアヤワスカで得た情報は膨大だったが、カンボで徹底的に掃除したことで、より深いところまで連れて行かれた気がする。

 その結果、今の私はこれまでぼんやりしていた「自分」という存在にピントが合っている状態だ。悪い過去・未来・現在、全部含めて自分自身なのに、私は今まで、現実から目を背け、その歪みが、生きる力を少しずつ削っていたことがわかった。つらいことから逃げたり、その場しのぎの嘘をつくと、そのツケは「自分を濁す=生きる力を奪う」というカタチで回ってきていたのだと感じた。

会場
儀式の「会場」。参加者はアヤワスカを飲み、雑魚寝状態で試練に立ち向かう
 特に今回、大きな衝撃を受けた体験のひとつは、夫が死ぬ場面を3パターンほど見せられ、どの分岐が「ちゃんと泣ける」のか、試されたことだった。

 まずは、嘘を重ねて生きてきた人生。夫が棺に入っているビジョンをいきなり見せられ、それだけで心臓に穴が開くほどバクバクした。この場合、悲しいはずなのに、うまく泣けない。泣けないまま、ジメジメと夫の死を引きずり続けていた。

 次に、嘘はつかないけれど、自分の本音をあまり伝えなかった人生。泣けはするが、どこか控えめだ。夫を失った悲しみより、「ちゃんと伝えなかった自分」への後悔のほうが強く出た。

 最後に、嫌なことも、恥ずかしいことも、腹が立ったことも、全部夫と共有した人生。これは、泣き方が違った。とにかく、ものすごく泣いた。でもそれは、自分を責める涙ではなく、ただ純粋に「夫が死んだ」という事実に対する涙だった。

 だが、心は不思議と軽くなっていた。悲しいけれど、前を向ける。ちゃんと悲しんだから、ちゃんと回復できる。……きちんと泣ける人生のほうが、実は楽なのだとわかった気がした。

 心が濁ると、泣くことも、笑うことも、どこか半端になる。だが、

 悲しいときは悲しい。
 嬉しいときは嬉しい。
 楽しいときは楽しい。

 この単純かつ壮大な心の振れ幅が鈍ってしまったら、人生はかなり味気ない。同時に、「それって、生きてる意味ないってことやねん、アホやねんなーホンマに」と、神様っぽいおばちゃんから関西弁のメッセージが入り、「ホンマやなー」と思った。

 嘘をつくことと、現実から目を背けることは心の振れ幅を狭めるのだ。

 私は「もう二度とあんな苦しみはごめんだ」と思いつつ、また数年後にアヤワスカを求めてアマゾン行きの航空券を検索してしまう気がした。

【角由紀子】
オカルト研究家。上智大学文学部を中退後、2013年にオカルト専門メディア「TOCANA」を立ち上げ、約8年間編集長を務める。自身のYouTubeチャンネル「角由紀子のヤバイ帝国」は登録者数30万人超。主な編集本に『見つけてください』(横澤丈二著/徳間書店)、著書に『引き寄せの法則を全部やったら、効きすぎて人生バグりかけた話』(扶桑社)など。

―[南米ペルー[神のお茶]体験記]―

配信元: 日刊SPA!

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