
1881年、イタリア・ピエモンテ州に創業。『バローロ』と『バルバレスコ』を中心に、プレミアムワインを造り続けてきた「ピオ・チェーザレ」。3月末に5代目当主、チェーザレ・ベンヴェヌート氏が来日、その伝統的なワイン造りと“シングル・ヴィンヤード”シリーズの魅力について話を聞いた。
text by Atsushi TOGAMI
photographs by Koumei KADOWAKI
撮影協力/「リストランテ ラ チャウ」
“家族経営とクラフトマンシップ”を実践してきた名門ワイナリー

チェーザレ・ベンヴェヌート氏は、「ピオ・チェーザレ」第5世代の当主の一人。前当主ピオ・ボッファ氏の逝去後、従姉妹のフェデリカ・ボッファ氏とともに継承・運営を担っている。撮影は、メーカーズディナーが開催された東京・港区の「リストランテ ラ チャウ」にて行った。ピエモンテ州にある本店は、ワイナリーの近くで営まれているという
「今年で『ピオ・チェーザレ』は145周年を迎えます。現在は第5世代にあたる私と、従姉妹のフェデリカ・ボッファの二人で当主を務めています」とベンヴェヌート氏。イタリア・ピエモンテ州アルバを拠点とする名門ワイナリーに代々受け継がれてきた“栽培の哲学”は、大きく四つ。「低収量」「サステイナブルな農法」「多様性の尊重」に加え、「栽培チームは季節労働者を雇うことなく、正規雇用のスタッフで構成しています」と、“家族経営とクラフトマンシップ”を大切にしてきた姿勢を強調した。

収穫など畑仕事はすべて手作業で行う
世代を超えて造り続けてきた『バローロ』と『バルバレスコ』
ピエモンテで高い評価を受ける丘陵地帯に、日当たりの良い約80ヘクタールの畑を所有。バローロやバルバレスコをはじめ、主要な各村に自社畑を有しているのが、ピオ・チェーザレの特徴であり、強みでもある。
「フラッグシップワインの『バローロ』は9銘柄、『バルバレスコ』は4銘柄。それぞれに個性的な畑で育ったネッビオーロをブレンドしています」とベンヴェヌート氏。さらに、「これが創業以来、変わることなく受け継がれてきた伝統的な製法なんですよ」と続けた。
この伝統的なブレンドの哲学が揺らぐことはないが、今回の訪日では、「このブレンドを支えている単一畑のポテンシャルの高さも知ってもらいたい」と、“シングル・ヴィンヤード”の3アイテムをピックアップした。
「『バローロ』が2種と『バルバレスコ』で計3アイテム。その魅力をより実感していただけるよう、それぞれの畑で育った最も熟度の高いブドウを使用しています」と胸を張った。

