
そろそろ紫外線が気になる季節に。人によって肌が紫外線に強い人と弱い人がいるものですが、この違いは「肌のバリアの密度」。あの世界三大美女・楊貴妃が愛した食材は、まさにこの肌のバリアの密度を濃くする食材だったのです。初夏が近づいているこの時期から、楊貴妃の美肌を作った薬膳食材を新たな食習慣にして、紫外線の季節を乗り切っていきましょう。
更年期は「紫外線抵抗力」が低下しやすいとき

4月も後半に入り、日差しが強くなってきました。日が高くなってきて紫外線量も急増してくる頃です。肌のUV対策も気になりはじめるときですね。
年齢とともに紫外線によるシミやシワが増えやすくなるというのは、避けて通れないもの。でも一方で、同じ年齢なのに紫外線に対する抵抗力が強く、比較的シミやシワが少ない人もいますよね。東洋医学の視点で見ると、紫外線抵抗力が強い人は「衛気(えき)の密度が濃い」という特徴があると考えられます。
衛気とは体の表面を流れている「気(き=エネルギー)」のことで、肌表面のバリアとなるもの。肌のきめや毛穴の開閉をコントロールし、外からの刺激(紫外線、ウイルス、暑さや寒さなど)が体内に侵入するのを防いでいます。西洋医学で言う「バリア機能」に近いですね。
衛気の密度が濃い人は肌表面のバリアが厚い状態で、紫外線を多少浴びても皮膚が炎症しにくい傾向があるのに対し、衛気の密度が薄い人はバリアにすき間がある状態で紫外線の影響を受けやすいと考えることができます。更年期は衛気の密度が低下しやすく、肌のきめや毛穴の開閉がゆるみやすい年代。紫外線量がピークを迎える前に、今よりも衛気の密度を濃くして肌の紫外線抵抗力を高めておきましょう。
1日3個のなつめが、肌のバリアを強くする

衛気のバリアを濃く厚くするためには、まずはバリアの材料が必要です。衛気は気の一種であり、気の材料となる食材は「補気類(ほきるい)」と呼ばれます。補気類の代表格は、米、いも、牛肉、鶏肉など。まずはこれらの食材を日常的にしっかりとることが、バリア作りのベースとなります。
そのうえで、バリアの材料として積極的にとり入れたいのがなつめ。世界三大美女の楊貴妃もよく食べていたと言われている果実で、中国には「1日3個のなつめを食べれば、歳をとっても老いが現れない」という言葉もあるのだとか。この言葉にならって、なつめを1日3個、おやつなどでとり入れてみてください。さらに日光を多く浴びた日や疲れがひどい日などは、5個に増やして食べるといいでしょう。
なつめはドライフルーツとして販売されていますが、より食べやすいのはスライス状のなつめチップス。お菓子感覚で食べることもできるほか、大さじ1杯ほどのなつめチップスをカップに入れて沸騰したお湯を注ぎ、数分間蒸らせば簡単なつめ茶に。スライス状なのでなつめの成分が抽出されやすく、飲み終わった後に残ったなつめもやわらかくなって消化しやすいので、残さず食べるのが効果的です。
肌表面のバリアを濃くするためには、スムーズに衛気を肌表面へと送り出すことも大切です。衛気は肌のきめや毛穴から体表へと送り出されますが、発汗作用によって毛穴を開く作用がある「解表類(げひょうるい)」と呼ばれる食材をとることで、汗と一緒に衛気をよりスムーズに体表面にめぐらせることができます。主な解表類は、しょうが、ねぎ、しそ、三つ葉、みょうが、パクチーなど。ただし、食べ過ぎると発汗しすぎてしまい肌の乾燥を招く可能性があるので、適量をとるようにしてください。
ここでおすすめしたいのが、なつめとしょうがの薬膳茶です。なつめとしょうがは、体の内側の栄養と外側の衛気のバランスを整えて抵抗力(免疫力)を高める組み合わせとして、漢方薬にもよく用いられている黄金コンビ。かぜの引きはじめに使われる葛根湯(かっこんとう)にも、なつめとしょうがが配合されています。これからの季節のティータイムに、ぜひこの薬膳茶をとり入れてみてください。
◉なつめとしょうがの薬膳茶
<材料(1人分)>
なつめチップス⋯⋯大さじ1
しょうが⋯⋯スライス1枚(またはおろししょうがを少々)
沸騰したお湯⋯⋯200mL
はちみつ(お好みで)⋯⋯少々
<作り方>
カップになつめチップスとしょうがを入れ、沸騰したお湯を注ぎます。ふたをして5分ほど蒸らし、しょうがの香りが立ってきたら完成です。甘みを加えたい場合は、お好みではちみつを入れてください。
なお、胃腸の消化能力が低下していると、補気類や解表類をとっても十分な衛気が作られません。胃腸の調子を整えるために冷たい飲食物は控えめにすること、脂っこいものや甘いものをとり過ぎないこと、食べ過ぎないことなどを意識するのも、肌のバリア対策の重要なカギであることを押さえておきましょう。

