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「どうにもならない」田舎のローカル線「廃止」相次ぎ、都会の新幹線は伸び続ける 直面する冷酷な鉄道事情

久留里線、津軽線の事情は

2027年3月末をもって廃線になる久留里線・久留里~上総亀山間は、木更津市の木更津駅から君津市内の上総亀山を結ぶ路線の一部で、久留里を境に大きく利用者が減る。

この路線は行き止まりの路線で、終点ではどことも接続しない。輸送密度は2024年度で76人/日。代替交通機関に必要な費用20億円をJR東日本が負担することになった。

君津市の内陸部ということで住民が少なく、住民は自家用車を利用している。

一方、津軽線の新中小国信号場~三厩間の事情はどうか。津軽線は被災後代行バスと乗り合いタクシーで代替し、それで間に合う程度の需要だった。

しかも、鉄道運転休止区間にある津軽二股駅は、北海道新幹線の奥津軽いまべつ駅と隣接しており、代行バスと津軽線の営業区間を乗り継ぐよりも北海道新幹線の駅まで来て新幹線に乗れば青森市内もすぐである。こういった事情もあり、廃止となる。

新幹線は延びる

なお、共同通信の4月4日の記事によると、1996年度から2025年度までに廃止された鉄道路線は、68区間1366キロにおよぶという。JRは680キロ、私鉄などは686キロだ。これに対し、過去30年間で開業した路線は1913キロで、うち新幹線が1156キロとなり、差し引き546キロとなっている。

「廃止」の話題が多くの路線で出ており、今後も廃止が進むことは確実であるものの、新幹線や都市鉄道は延伸を続けている。

たとえば、北海道新幹線の新函館北斗~札幌間は工事中で、都市鉄道の新線計画も少しずつ進んでいる。地方の人口減少や道路網の整備と、都市部の発展が鉄道網に現れているといえるだろう。

「どうにもならない事情」で消えるしかない鉄道がある一方、新幹線や都市鉄道は充実していく。日本社会の都市集中という構造変化が、鉄道網のあり方を変えてしまった。

(小林拓矢)


【プロフィール】
こばやし・たくや/1979年山梨県甲府市生まれ。鉄道などを中心にフリーライターとして執筆活動を行っている。著書『京急 最新の凄い話』(KAWADE夢文庫)、『関東の私鉄沿線格差』(KAWADE夢新書)、『JR中央本線 知らなかった凄い話』(KAWADE夢文庫)。

配信元: J-CASTニュース

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