◆バリで海外事業にもチャレンジ

「海外での日本語学校運営事情は、インドネシアやフィリピンにて、法人向けcaptiveや不動産関連事業、海外進出支援事業などを行っている知人に誘われて、’25年に入ってから動き出しました。インドネシアではIT関係の専門学校を卒業しても、就職先があまりないといいます。一方で、日本ではIT業界も人材が不足している。優秀なインドネシアの人材を日本のIT業界に紹介できれば、お互いにとって利益があると考えました」
岡松氏は2025年4月にジャカルタやバリを視察。共同出資するパートナーが、この日本語学校事業の設立支援や運営サポートをする大元の企業にジョインしていることや、以前から海外事業に関心を持っていたこともあり、スクール運営に乗り出した。
「学校の準備自体はパートナーに任せることができたので苦労はなかったのですが、父の代から勤める役員関係者を説得するのが大変でした……。彼らが会社のためを思ってくれているのはよく理解しています。私が新しいことにチャレンジするのを不安に感じているようで、『うちにどのようなメリットがあるのか』と聞いてくるんですね。
今回は、『人材不足の日本にインドネシアの優秀な人材を紹介できれば、相互に利益がある』という考えに共感してくれた取締役の方が味方になってくれたこともあって、渋っていたほかの役員関係者を説得できました。味方をしてくれた取締役の方は、ふだんは保守的な考えをすることが多いので、賛同してくれたのはうれしかったですね」
◆地方に小さな街を作りたい
岡松氏が父親から社長を継いで約6年。100年企業を目指しながら実現させたい夢があるそうだ。「私は、地方に小さな街“ティーコムタウン”を作りたいんですよ。弊社事業のロジスティクスやテクニカルサポートの地方拠点を設置し、さらには介護や保育関連の事業などにも携わり、地方を活性化させたいと考えています。そうした事業のなかで若者や女性が安心して働ける街作りを、5年から10年の間に進めていきたいですね」
夢の第一歩となりそうなのが、地方創生の取り組みだ。
「『地域活性化起業人』の任期は最大3年で、契約を更新することはできません。任期が終わった後、どういった事業で高原町に貢献できるかは今検討している段階ですが、空き家の視察などを行ってテクニカルサポートのオフィスを構えたり、新しい開発の拠点を作ったりできないかと考えています。
既存の事業とは別に、新規事業も検討していて、若い世代の働き口を作りたい。高原町の方たちからは若手の採用を増やしたいとよく聞いているので。高原町にはまだまだ貢献できていないので、今後も活動を続けていきたいと思います」
【黒田知道】

