
セクシー女優という肩書きがもたらした光と影、差別や葛藤、そしてそれでも「否定も後悔もしていない」と語る現在地などを語ってもらった。
◆グランドピアノ5台の家で育った少女時代
――セクシー女優時代のインタビューをひも解くと、お嬢様だったようですね。こあらちゃん:う~ん……、どうですかね? 父が上場企業の営業部でトップだった人で、母はピアノの先生だったんですよ。ピアノ業界では巨匠と言われる方に、母はピアノを習っていたそうです。私はセクシー女優を引退後もライブ活動はしているんですけど、私もそこのピアノ教室に通っていたんです。
――実家にもたくさんピアノがあったようですが?
こあらちゃん:家にグランドピアノが3台、アップライトが2台あります。
――グランドピアノなんて、普通の大きさの家では3台も置けないですよ。グランドピアノって平均でいくらぐらいなんですか?
こあらちゃん:ピンキリですけど、100万、200万とかですかね。サイズはC5が2台とC3が1台です。
――いい意味での特殊環境じゃないですか。それは子供の頃、気づいていたんですか?
こあらちゃん:当たり前だと思っていました。でも、小学生のとき、友達が遊びに来ると、後日「家にピアノがあるんだ!」「すごい!」って言われるんですけど、家にグランドピアノがあることがそんなにすごいことだとは思っていなかったので、「そうなんだ」って思いました。その影響で大学は音楽大学に行きました。
◆恵比寿マスカッツとプロレスラー。ネット番組現場で生まれた縁

こあらちゃん:私が所属していた「恵比寿マスカッツ」というセクシーアイドルグループがあったんですけど、インターネットテレビ『ABEMA』でレギュラー枠を持っていたんです。そのとき、プロレスラーが出演する番組も枠を持っていたんですよ。そこで番組が終わって控室に戻るとき、覆面レスラーやマッチョ体型のレスラーとすれ違っていて、「お疲れ様です」と挨拶をしていたんですけど、どうやらそのときによくすれ違っていたみたいです。
――こあらちゃんと岩崎選手がですね。
こあらちゃん:そうです。そこで偶然すれ違っていたみたいですけど、夫(岩崎選手)がSNSで私のファンであることを公言していたみたいなんです。
――さきほどから「みたいなんです」を連発していますが、こあらちゃんは岩崎選手を知らなかったんですか?
こあらちゃん:夫がSNSに私のことを書いていることは、回り回ってファンの方から聞いていたんです。「岩崎孝樹選手というプロレスラーが、こあらちゃんのファンってSNSに書いているよ」って。そのことを番組の演出家さんがキャッチしたので、私の紹介テロップに「プロレスラーの岩崎孝樹選手が大ファン」って書いたんですよ。
――当時の恵比寿マスカッツ特有のいじりネタですね。
こあらちゃん:そうなんです(笑)。だから、「公で活躍しているプロレスラーが、セクシー女優の私を応援してくれてありがたいな」っていう認識はしていました。その後、私が引退することになり、大阪で引退イベントを開いたら、若くてめちゃめちゃガタイのいい人が来たんです。
――これは珍しいぞと思いますよね。
こあらちゃん:私も珍しいファンがいるなあって思い、「初めまして」って挨拶したら、「僕、プロレスラーなんすよ」って話しかけられたんです。
――岩崎選手がファンを公言しているのに、顔は調べなかったんですか?
こあらちゃん:全然、調べなかったんです(笑)。当時は格闘技全般が怖いものだと思っていたんです。
――ピアノを嗜む、お嬢様ですからね。
こあらちゃん:テレビで格闘技の中継をしていても、チャンネルを変えちゃうタイプだったんです。でも、「プロレスラー」と聞いたから、「もしかしたら、私のファンって言ってくださっている方ですか?」って聞いたら、「そうです。岩崎です」って言ったんです。
――初めての遭遇ですね。
こあらちゃん:そこでまた「僕、ツイッター(現・X)をやっていて、フォローしています!」って、すごくグイグイ来るんです(笑)。それで、私も「ありがとうございます。フォロー返しますね」って言ったら、ツイッターのDMに「今日はありがとうございました。僕の試合を観に来てほしいんです」ってメッセージが届いたんです。そこから、しばらくはDMでやり取りしていて、その後、試合を観に行ったんですよ。

