60歳でヨーロッパ1か月半のひとり旅へ。イタリア・フィレンツェでの暮らすような滞在、誘われたら断らない旅のルール、空港での偶然の出会い、そして思わぬ体調不良のピンチ…。上大岡トメさんが語る「大人の冒険」と、50代からの人生の楽しみ方とは。
60歳、憧れのヨーロッパ長期ひとり旅がスタート

「60歳の冒険」と称して、長年の憧れだった海外長期ひとり旅を実現させた、上大岡トメさん。イタリア・フィレンツェをはじめ、イギリス、ドイツを1か月半にわたって巡る、大旅行です。
最初の滞在地は、フィレンツェ。イタリアに長く暮らす、宿泊コーディネーター・chihoさんに紹介されたキッチン付きのアパートを拠点に、4週間の暮らしが始まりました。
石畳の道を歩くだけで心が弾み、歴史ある建造物を眺めるだけで幸せを感じる日々……。食べることが大好きなトメさんにとって、市場で新鮮な食材を探す時間も大きな楽しみに。
「外食はこってりしているので、“1日1食まで”と決めて。あとは市場で買った野菜やお肉を持参した調味料で味付けして、自炊を楽しみました。イタリアの野菜はとっても味が濃いので、茹でたり、スープにしたりして、シンプルに塩で味付けするだけでもごちそうになるんです」
地元の安くておいしいワインにも魅了され、毎日の食卓が豊かな時間に。急ぎ足で回る観光ツアーでは味わえない、長期滞在ならではの「暮らすような旅」を満喫できたそうです。
誘われたらYes!固まった心をほぐす旅
今回の旅では、トメさんなりのマイルールを決めていました。それは、「誰かに誘われたら断らずに乗っかってみる」こと。
長年の生活で身についてしまった「こうしなきゃ」「こうあるべき」という固定概念や思い込みを旅の間だけでも手放してみよう――。
そんな気持ちから「今回の旅では心を寛容にすること」を意識したのだそうです。
すると、早速現地に暮らすChihoさんから「水車小屋でパン作りを手伝いませんか?」との魅力的なお誘いが。もちろん、二つ返事でオーケーしたトメさん。
水車の力で石臼を回し、粉をひいて生地をこね、石窯でじっくり焼き上げる。昔ながらのパン作りは想像以上に楽しく、焼きたてのパンは格別の味だったと言います。
「持ち帰って冷凍して、残り3週間の滞在中の朝ごはんにしました。毎朝、幸せでしたね」
さらに日本にいるトメさんの先輩から「ローマに知人がいるから行ってみたら?」と紹介を受け、1泊2日のローマ旅へ。思いがけないご縁が、旅をますます豊かにしてくれたそうです。

