日本民営鉄道協会が発表している「駅と電車内のマナーに関する調査」を過去3年分(2023年〜2025年)遡ると、興味深い事実が見えてきます。実は、「座席の座り方」は3年連続で迷惑行為のワースト2位以内にランクインし続けており、特に混雑時の座席占領は、多くの乗客にとって「最も許しがたい行為」として定着してしまっているのです。

記事の後半では、最新データと過去の調査を徹底比較。車内のマナーが「改善」されるどころか、なぜ逆に「悪化した」と感じる人が増えているのか――数字が物語るシビアな現実とともに、現代の車内マナーのあり方を考えます。
◆満席でも1人で2席分占領し続ける女性

「私も出張で新幹線を利用する際には同じことをやってしまうので偉そうなことは言えませんが、混んできたら自分の足元や膝の上に置き直す程度の常識は持ち合わせています。彼女が本当に気づいていなかったのかはこの時点ではわかりませんでしたが、内心空気読めよ、とは思っていました」
女性も始発の東京駅から乗っており、座ってからはずっとスマホを操作。誰かとメッセージのやりとりをしている様子だったとか。
車内では新たに乗り込んできた乗客が女性のほうを一瞬チラ見するが、彼女は一貫してこれをスルー。慌てて座席の上のバッグを片付ける気配もまったくなかった。
◆「空いてますか?」と声をかけられても無視
すると、それまで誰も女性に声をかける者はいなかったが、20代後半くらいの男性が足を止め、「すみません、隣の席空いてますか?」と尋ねたという。ところが、女性はこれを無視したのだ。「予想の斜め上すぎる態度を取ったことに驚きましたが、不謹慎ながらこの後どういう展開になるのか楽しみにしている自分がいました。この状況から女性が気づいていなかったわけではなく、おそらく確信犯的にやっていたと思ったからです」

