脳トレ四択クイズ | Merkystyle
「頑張っても、もう意味ないか」…年収600万円・56歳サラリーマン、暗いリビングで通帳と家計簿を眺める夜。4年後の定年を前に「働き方が一変した」ワケ【CFPが解説】

「頑張っても、もう意味ないか」…年収600万円・56歳サラリーマン、暗いリビングで通帳と家計簿を眺める夜。4年後の定年を前に「働き方が一変した」ワケ【CFPが解説】

仕事に人生を捧げたのに「お金が足りない」

収入減を前に、金銭的な悩みも襲い掛かります。

子どもたちの大学進学が重なり、教育費の負担はピークを迎えていました。また、住宅ローンも65歳まで残っており、家計は慢性的な赤字状態。老後資金の準備もほとんどできていません。

「会社のために人生を捧げてきた結果が、この不安と虚しさなのか?」

収入は下がるのに、支出は減らない。暗いリビングで家計簿と通帳を前に、田中さんは独りごちます。

収入減少を見越した準備もできず、かといって今さら仕事に情熱を燃やすこともできない。時間がただ無情に過ぎていきます。

収入減とモチベーションの低下にどう対処するのか

人事院の「民間企業の勤務条件制度(令和5年調査結果)」によると、役職定年制度を導入している企業割合は16.7%。決して珍しくはありません。

かつては55歳頃から一律で役職を外す企業が多かったのですが、今では定年延長の流れに伴って、60歳まではバリバリ働いてもらい、給料も維持する。60歳で雇用延長になる際に役職が外れ収入も下がるという企業も増えているといいます。田中さんは、まさにこのパターンです。

いずれにしても、この役職定年のタイミングで仕事への気力を失ってしまう人が多く見られます。

特に問題となるのは、教育費や住宅ローンといった大きな支出が残っている中で収入が減ることです。これにより家計が崩れ、老後への不安が一気に現実味を帯び、それまで何とも思わなかった働き方への疑問に向き合うことになる人もいます。

まとまった退職金が入ったとしても、その大半がローンの完済と学費に消えてしまえば、手元に残るのは自由ではなく空っぽの通帳だけです。

収入とモチベーションを切り離すのは難しいものです。だからといって、元々やる気があった人が、56歳から65歳まである会社員人生を「透明人間」で働くというのも、別の厳しさがあるでしょう。

重要なことは、「収入が下がっても破綻しない家計」を早い段階から作っておくことです。毎月の支出を把握し、無理のない生活水準を維持すること。そして、老後に必要な資金を逆算し、リタイアまでにどれだけ準備すべきかを明確にする必要があります。

役職定年はネガティブな出来事だけではありません。管理職としての責任から解放されることで、自分の人生を見つめ直す時間を得ることもできます。また、これまで培ってきた経験やスキルを活かし、副業や新たな仕事に挑戦するという選択肢もあります。

重要なのは、「なんとなく働き続ける」のではなく、自分のこれからの人生を主体的に設計することです。変化をポジティブに捉え、人生の後半戦をどう生きるかを考える時間としてみても良いのではないでしょうか。

あなたにおすすめ