ストレスが限界なのに見逃してしまう理由

周囲から見れば明らかに大丈夫ではないのに「自分は大丈夫」「まだがんばれる」と思い込み、無理をしてしまう人は少なくありません。
なぜ、ストレスが限界に近いのに見逃してしまうのでしょうか?それには、2つの理由が考えられます。
- ストレスフルな環境にいる自覚がない、麻痺している
- 「つらいのは自分だけじゃない」と考え我慢してしまう
それぞれの理由について、詳しく見ていきましょう。
ストレスフルな環境にいる自覚がない、麻痺している
人間関係の厳しさや働き過ぎなど、ストレスがかかり続けている状態が当たり前になると、それが「日常」のようになってきます。
すると感覚が麻痺し、自分がストレスフルな環境にいる自覚がなくなってしまうのです。
また、ストレスがつらい場合でも、環境を変えるのが難しいこともあります。苦しい中でなんとかやるべき業務をこなすため、感情に蓋をしてがんばり続けているケースもあるでしょう。
「つらいのは自分だけじゃない」と考え我慢してしまう
他の人の感情に寄り添える優しさを持っている人や、目の前の仕事をこなさなくてはという責任感が強く真面目な人は、ストレスを限界までため込んでしまいやすい傾向にあります。
「他の人もがんばっている」「つらいのは自分だけじゃない、だから自分もがんばらなくては」と、つらい気持ちに無理をしてがんばってしまいがちです。
これが積み重なると、精神的にも肉体的にも負荷がかかり、限界を迎えてしまいます。
ストレスが限界に達したときの12のサイン・症状

ストレスは自覚できることもあれば、上記でご紹介したように自分では気づけないこともあります。
ストレスが限界に達した時に出る症状は、倒れる、突然涙が止まらなくなるなど、目に見える明らかな症状だけではありません。
ここからは、ストレスの限界が近い、もしくはすでに限界に達していると考えられるサインについて解説します。
睡眠に不調が出ている
睡眠は人間に不可欠なものであり、睡眠の不調は精神面に大きな影響を与えるため、しっかりと注意を払っておくべきサインです。
ストレスの影響を受けると、睡眠に以下のような変化が起きることがあります。
- なかなか寝付けない
- 眠っていても夜中によく目が覚めてしまう
- いつもより寝過ぎてしまう
- 朝なかなか起きられない など
時々寝付けなかったり、少し寝過ぎてしまう程度であれば問題ありませんが、睡眠障害が毎日のように続いたり、アルコールや市販薬を飲まないと眠れないことが1週間以上続く場合は、注意が必要です。
体調不良を感じることが増えた
うつ病は体の不調から始まることが多いといわれています。体がだるい、動悸、息苦しさ、胃痛、頭痛、肩こり、めまい、吐き気、下痢などの体調不良が続いている場合、ストレスが限界に近いサインかもしれません。
体の不調はストレスにもつながるため、悪循環に陥ってしまいます。
お酒を飲む頻度や量が増えた
お酒を飲む頻度や量が増えた場合、精神的に負担がかかっているサインの可能性があります。アルコールにはストレスを抑えつける強い作用があるため、ストレスによる不安から一瞬は逃れられます。
しかし、脳がお酒を渇望するようになると量や飲む頻度が増え、アルコール依存症につながることも。お酒はストレスの根本的解決にならないばかりか、「また飲み過ぎてしまった」と自分を責めるなど、精神的な混乱を悪化させてしまう可能性があります。
食生活や食欲に変化が見られる
ストレスが高じてうつ状態になると、食欲が減退していきます。食事をおいしく感じない、お腹が空かないなどの理由から食事量が減り、痩せてしまうこともあります。
逆に、ストレスによって食べ過ぎてしまう人もいる。空腹を満たすだけではなく、ストレス解消のために暴飲暴食することで、体重増加につながります。
「食事内容を過剰に気にするようになる」「料理の味を感じにくくなり調味料が増える」「同じものばかりを食べ続ける」なども、ストレスの影響が考えられるでしょう。いずれの場合も食事内容が偏って栄養バランスが崩れると、体調をさらに悪化させてしまうことになります。
スケジュールを詰め込み過ぎる
不安感や精神的な問題から目を背けるため、仕事や習い事などのスケジュールを詰め込み過ぎるのも、ストレスが高じているサインかもしれません。
忙しい生活の中で休息の時間が取れないと、ストレスがたまってしまいます。自分ではストレスに気づけていないケースもあるため、注意が必要です。
集中できなくなった
仕事や人との会話で集中することが難しくなった、以前よりもぼーっとしていることが増えた、物忘れがひどい、ちょっとしたミスが増えたなども、ストレスの影響が考えられます。
集中できなくなってミスが増えると、ミスを注意される不安感や自責の念が強くなってしまい、ストレスをさらに強めてしまう可能性もあるでしょう。
怒りっぽくなった
食生活や生活リズムも安定しているのに「怒りっぽくなった」「周囲に対するイライラを抑えられない」「ちょっとした人の欠点が気になって仕方がない」「気分の浮き沈みが激しい」など感情の波が大きい場合、ストレスが原因になっている可能性が考えられます。
気分障害や双極性障害、パーソナリティ障害など心の病気につながることもあるため、注意が必要です。
なお、更年期は女性ホルモン分泌量の急激な低下によってイライラや不安感などの不調が起こりやすい時期でもあります。更年期症状が見られる人は、婦人科を受診してみてもいいかもしれません。
身だしなみに配慮できなくなった
ストレスがたまり続け、限界に近づくと、これまで毎日習慣的にこなしていたこともできなくなってしまうことがあります。
服や靴の手入れ、メイクなどこれまで当たり前に行っていた身だしなみに気を使えなくなった場合、ストレスが限界を迎えている可能性があります。
このケースは本人は気づいておらず、周囲が変化に気づくことが多いようです。
好きなことを楽しめなくなった
今まで好きだったことや楽しんでいたこと、趣味への興味が薄れてしまい楽しめなくなった場合、過剰なストレスによってうつ状態になっている可能性が考えられます。
家事や仕事などでストレスがあったとしても、趣味など好きなことに打ち込んで充実した時間が過ごせれば、ストレス解消につながるものです。
しかし、趣味や好きなことを楽しめなくなると、ストレスを発散させることが難しくなってしまいます。
罪悪感や後悔、羞恥心が強くなる
過去に起きたことを過剰に後悔したり、何もかも失敗だったという思い込み、自分のせいで誰かを傷つけたのではないかという罪悪感がある場合も、ストレスによって精神的な限界に達している可能性が考えられるでしょう。
悲しみや怒り、落ち込みしか感じられない
生きていれば誰しも、日常を送る中で悲しみや怒り、落ち込みの気持ちを感じることもあります。しかし、常に憂うつな気持ちが続いている場合は、ストレスが限界を迎えているサインかもしれません。
理由もなく涙が出てくる、笑う回数が減る、いつも疲労感を感じているなどは、うつ病や不安障害、燃え尽き症候群などでも見られる症状です。
生きている目的がわからないと考えるようになった
「生きている目的がわからない」「人生にどんな意味があるのか」といったことについて考える心理状態は、ストレスによる影響が考えられます。
つらい気持ちがさらに強くなってしまう前に、我慢せず病院を受診しましょう。

