◆公園にゴミを捨てる男を捕まえてみたら…
すると、こともあろうか、その外国人男性はゴミを近所の公園やコンビニのゴミ箱に無理やり捨て始めたという。「さすがにいい加減にせぇよってことになって、数人で待ち伏せしたんだけど、同じように『言われてやってるだけ』と……。オーナーに連絡しろって言っても、オーナーの連絡先はわからないって。じゃあ、お前は誰の指示でやってんだって(苦笑)。もう埒が明かないから警察を呼んだら、その男本人が実はオーナーだったんだよね。誰かに言わされてたっていうのも嘘だった」
◆「また問題が起きるのでは」住民たちの尽きない不安
結局、佐々木さんはゴミ出しのルールを再度説明し、ルールを守ることを徹底させ、なんとかトラブルは解決した。それでも佐々木さんは顔をしかめる。「今回はたまたま解決できたけど、またトラブルは起きるんじゃないかって。じゃあ、そのときにどう対応するの?って、みんな不安だよ」
インバウンド需要の拡大によって民泊は急増したが、その一方で、地域住民との摩擦も確実に広がっている。もちろん、すべての民泊利用者やオーナーに問題があるわけではない。しかし、ルールを守らない一部の利用者や、責任を放棄した運営側によって、住民の日常が脅かされているのも事実だ。
インバウンドで潤う街の裏側で、普通に暮らすことすら脅かされ始めた住民たちの不満と不安は、いまも静かに広がり続けている。
文/谷本ススム
【谷本ススム】
グルメ、カルチャー、ギャンブルまで、面白いと思ったらとことん突っ走って取材するフットワークの軽さが売り。業界紙、週刊誌を経て、気がつけば今に至る40代ライター

