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株で100億円稼いだ男「1ヶ月で42億円」失った全顛末。地獄の往復ビンタから“1ヶ月で20億円”取り戻すまで

株で100億円稼いだ男「1ヶ月で42億円」失った全顛末。地獄の往復ビンタから“1ヶ月で20億円”取り戻すまで

◆◆投資の鉄則「下落を拾わず、上昇に乗れ」

 一見、大胆な勝負師に見えるが、STFさんの手法は「好業績に裏打ちされた需給の強い銘柄を買う」という極めて堅実なスタイルだ。

「基本的には増収増益の銘柄が前提です。ただし、それだけでは市場にすでに織り込まれている場合も多いので、四季報や市場のコンセンサスと比較してどうか、というのが数字の見方です。

 さらにセグメントの成長性を精査し、市場がまだ気づいていない変化を狙います。どこか特定の部門が急に伸びていて、かつ継続性がありそうか、セグメント別の売上高や利益の推移なども細かく確認して、業績の拡大が続くと確信できた銘柄を買っています」(STFさん)

 長く株式市場にいると、昨今は新NISAなどで株式投資のすそ野が広がっていることを感じるという。そんな初心者が陥りがちな、絶対にやってはいけない投資があると指摘する。

「初心者が最もやってはいけないのは、下がっているものを『割安だ』と思い込んで買うこと。下落トレンドにあるものは、さらに下がる確率が高い。

 基本はチャートが右肩上がりのものを、分散して買うべきです。上がり始めてから乗っても、決して遅くはありません」(STFさん)

 新NISAの普及などで投資が身近になった今、STFさんは「投資を一つの“武器”として持っておくべきだ」と説く。

「投資というのは、労働とは別軸のお金の動かし方。労働以外のお金の動かし方を知っていれば、人生の選択肢は確実に広がります。

 人生の中には好景気も不景気もくる。その好景気のタイミングで大きく増やせる状態にあることが重要で、そのためには早めに始めて、相場に触れておくことが大事です。

 株式投資に適性があるかどうかは、やってみなければわかりません。入門としてはまず新NISAがいいと思います。興味が向かなければ、やめればいい。ゲームに手を出すくらいの気軽さでいいんです。調べていて楽しいと思えるなら、それは才能かもしれません」(STFさん)

◆◆「億」を超えて見つけた、唯一の贅沢

STFさんの自宅には全国のスゴ腕投資家が集まる。いつかしかそこは「BAR STF」と呼ばれるようになった。
 莫大な富を手にしても、彼の生活の根底は変わらない。1万円かかるならタクシーではなく電車を選び、高級腕時計よりも「投資家仲間との対話」に価値を置く。

 主にXで株式投資の情報を発信・共有しあう個人投資家を「株クラ」(株式投資クラスタの略)と呼ぶ。STFさんの自宅には、そんな株クラのスゴ腕投資家たちが集まって決算を研究し合ったり、オフ会を開いて食事を楽しんだりしている。

「株をやっていると、今の仕事とか住んでいる地域も違う人が集まり、人生の過程がまったく異なる人と交流できる。

 一種の社会人サークルのようなもので、がんばっている人や成功した人とお互い刺激をもらえ、吸収しながら、大きな損失を抱えてツラいときには痛みを分かち合ったり(笑)。株クラの仲間は、同じ相場という戦場で戦う戦友のような存在。株がきっかけで知り合えるこのコミュニティは大きな楽しみのひとつですね」(STFさん)

 80億円という頂に到達してもなお、STFさんは相場の荒波に身を投じ続ける。それはもはや、数字を増やすためではない。不確実な未来を自らの力で読み解き、仲間と共に歩む「過程」こそが、お金以上の“価値”なのかもしれない。

【プロフィール】STF
会社員だった2010年に100万円で株式投資を始め、運用資金を750万円にまで増やしたが、翌年3月の東日本大震災の影響により運用資産を125万円に減少させるという経験を持つ。この経験から「利益の半分を出金するルール」を設け、好決算銘柄を中心にポートフォリオを組む投資スタイルを確立。その後、試行錯誤を経て2013年に資産1億円を達成し、2017年には10億円に到達。2018年に退職し独立し、2021年には資産を30億円に拡大。現在では総利益80億円超を達成したカリスマ個人投資家。自宅には全国のスゴ腕投資家が集まり、いつしか「BAR STF」と呼ばれるようになった。

<取材・文/横山 薫(扶桑社) 撮影/星 亘(扶桑社)>

配信元: 日刊SPA!

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