今回は、電車内で不快な状況に巻き込まれたという2人のエピソードを紹介する。
◆「どかしてください」が言えず…

車内は身動きが取りづらいほど混雑していた。鈴木さんの目の前には、大きなバックパックを背負った男性が立っていたそうだ。
「大きくて、中身も詰まっているようでした。本来なら前に抱えるべきサイズだと思います」
電車が揺れるたびに、“その荷物”が鈴木さんの腰に当たった。「仕方がない」と思っていたが、徐々に痛みへと変わっていった。
「我慢できずに、『……痛い』と聞こえるかどうかくらいの声で言いました」
しかし、男性は反応しなかったようだ。
「気づいていないとは思えませんでした。それでも、その場から動こうとしなかったんです」
◆押し返すような圧力を感じた
本来であれば注意すべき場面だったが、言葉が出なかったという。「私が踏ん張ると、さらに体重をかけてくるような感覚がありました。体格差もあったので、怖さを感じましたね。勇気を出して『どかしてください!』と言えばよかったと思ったのですが……。相手が感情的になったらと思うと、声が出ませんでした」
結局、鈴木さんは終点まで“その状態”に耐え続けた。
「電車を降りた瞬間、冷や汗が出てきて腰の違和感もありました」
翌日、腰の痛みが引かずに病院を受診。診断は「腰椎捻挫」だったそうだ。
「まさか、ただ立っていただけでケガをするとは思いませんでした」

