
◆穏やかな暮らしを支えていた“理想のご近所関係”
細川さん夫妻が暮らすのは、都内の閑静な住宅街にある三階建てマンションの2階部分です。騒がしさとは無縁の環境で、落ち着いた生活を送っていたといいます。「ここは本当に静かで、住みやすい場所なんですよ」
つい最近まで、上階には料理研究家が住んでいたそうです。メディア出演も多く、忙しい人物だったにもかかわらず、近所付き合いは非常に良好でした。
「年齢も近かったですし、家族ぐるみで交流していました。たまに料理をおすそ分けしてもらったりして」
ところが、レシピ本のヒットなどで仕事が順調だったのか、ほどなくしてその人物は戸建て住宅へ引っ越していったといいます。
その後、上階はしばらく空室に。静かな日常がこれからも続くかのように思われましたが、ある日を境に状況は一変します。
◆真夜中に響き渡った“正体不明の音”
いつの間にか、上階に新たな住人が入っていたといいます。しかし、その存在に気づいたのは、生活音ではなく“騒音”でした。「挨拶もなかったですし、生活感がほとんどないんですよ。若い男女っぽいな、というくらいで」
日中も気配が薄く、どんな人物なのかまったく分からない状態。そんな中、事件が起きました。ある日の深夜3時。熟睡していた細川さんは、突然の重低音で目を覚ましたのです。
「最初は、幹線道路の工事だと思いました。でも、工事案内とかポストに入っていませんでしたし、工事とかのレベルではない爆音でした」
ズンズンと響く低音が、天井を通じて室内に伝わってきます。しかも断続的ではなく、一定のリズムを持った“ビート音”です。
「これは上だな、ってすぐ分かりました」
しばらく様子を見たものの、音は収まる気配を見せません。苛立ちと不安が入り混じる中、細川さんはある行動に出ます。

