脳トレ四択クイズ | Merkystyle
サイバー藤田氏に直談判、サウナ未経験で激熱店を創業…破天荒すぎる中卒のカリスマ経営者が、成功しても現場に立ち続けるワケ

サイバー藤田氏に直談判、サウナ未経験で激熱店を創業…破天荒すぎる中卒のカリスマ経営者が、成功しても現場に立ち続けるワケ

―[インタビュー連載『エッジな人々』]―

着古したTシャツ姿で、灰皿を黙々と拭く男がいる。都内の喫煙カフェで、清掃に立つ“店長”だ。だがこの男、最年少上場を果たした起業家で、いまも年商数百億円規模の企業を率いる経営者でもある。なぜ彼は、あえて現場に立ち続けるのか。煙を燻らせながら、話を聞いた。

エッジな人々
岡村陽久(はるひさ)氏

◆常識をぶっ壊す中卒経営論

「オールドルーキー」の看板を掲げた喫煙喫茶やサウナが、都内で静かに増殖している。愛好家を唸らせている仕掛け人は、インターネット広告会社・(※1)アドウェイズの創業者で、社長として最年少上場(当時)を果たした岡村陽久(はるひさ)氏だ。だが、その経歴から想像する、いわゆるネットベンチャーの社長像からは、いい意味でかけ離れている。会長職に退いた今も店舗に立ち、“店長”として自ら清掃も行う。なぜ、成功した経営者があえて現場にこだわるのか。その姿勢から垣間見える、異端の経営者の素顔に迫った。

――この取材場所の喫煙コワーキングスペースにも、愛煙家たちが“いい顔”で煙を燻らせていますね。

岡村:タバコを吸う意味って、会社で人間関係のストレスや怒りを抱えたとき、一服して『まぁ、いっか』と許せたり、煙と一緒に小さなストレスを吐き出せることだと思うんです。でも、30年前と比べてタバコの値段は3倍。その一方で、吸える場所は50分の1に。僕も少し前まで1日120本、健康診断で減らすように注意された今でも60本吸うヘビースモーカーです。分煙が進んだ今の社会はいい状態だと思いますが、僕ら愛煙家は換気扇の下やベランダで、寒さや暑さに耐えながらタバコを吸って、ちょっとした迫害を受けている感じです(笑)。誰にも迷惑をかけずにタバコを吸える場所が社会にはやっぱり必要。そろそろ反撃してもいいんじゃないかと……、そこで『狼煙を上げろ』をコンセプトに’23年に立ち上げたのが、(※2)オールドルーキーカフェです。

――都内4店舗は新宿、神田など、一等地のオフィス街。電源とWi-Fi完備で、30分220円(税込み)と超格安です。

岡村:入室管理、会計もセルフ。人件費がかからない分、安くできるのが大きい。省人店のため店のルールもできるだけシンプルにして、お客さんが迷わず使えるように設計している。オペレーションで回すイメージですね。喫煙喫茶って一度来店した人はまた来てくれて、7割以上がリピーターだけど、テレビCMなんて打てないから客が劇的に増えることはない。この店も採算ラインギリギリで、儲かっても月5万円(苦笑)。黒字化まで我慢比べです。

エッジな人々
――利用客の反応は?

岡村:実は一番喜んでくれたのはお客様ではなく、地域の方々。この辺(西新宿)って、純喫茶も喫煙所もないので路上喫煙が多いけど、タバコのポイ捨てが激減したんです。出店したどの地域でも、同じように喜ばれています。

――岡村会長自らが店舗に出向き、掃除しているそうですね。

岡村:バイトに任せないのは、僕が実際に掃除することで、速くきれいにする効率的な方法を確立できるから。これをマニュアル化すれば、目標の1000店舗になったときに運営コストを大幅に圧縮できる。それに親会社のアドウェイズのIT技術や掃除ロボットも導入してます。ロボットは遅刻ゼロでサボらないから、ウチではバイトよりポジションが上です(笑)。無店舗でもマナーの悪いお客さんには、遠隔のスピーカーで注意もできる。ITとの融合も、格安でできる理由ですね。


◆サウナ経験ほぼなしで、強烈サウナ店を経営

――’22年に立ち上げたサブスク型店舗の「(※3)オールドルーキーサウナ」も話題です。

岡村:よく「サウナーですか?」と聞かれますが、実は立ち上げ時までほとんど行ったことがなかったんです(笑)。だからこそ、先入観なく設計できた。ITを導入して会員登録・会計もセルフ。人件費を圧縮し、その分をサウナ室の温度と水風呂に振り切った。“命の危険を感じるくらい熱い”サウナと、水温9℃のキンキンの水風呂にしたら、コアなサウナーばかり来るようになりましたね(笑)。

エッジな人々
誰にも迷惑をかけず、タバコを吸える場所が、社会には必要なんです
――体験しましたが、“都内一の熱さ”も納得でした。省人店ですが、トラブルはなく?

岡村:喫煙カフェと同じで、店員が不在時でもお客さんが迷わず使えるように設計しています。コアなサウナーはしっかりマナーを守ってくれるのも大きい。ただ、自然災害時などの万が一に備えて、サウナ室内には“大型ハンマー”を置いています。いざとなればぶち破って出られるように。

――現在、上場企業の会長ですが、社会人のスタートは中卒で就いた営業マンの仕事でした。

岡村:父親が教員だったんですが、かなり変わった人でね。入学前から『お前は高校なんて行かず、中国に行って働け!』なんて言うんです(苦笑)。それに反発して一応進学はしたんですが、中学と同じことをまた3年もやるのがイヤで、1か月でやめました。

エッジな人々
――ところが、水が合ったのか、17歳の若さでトップセールスマンに上り詰めます。

岡村:飛び込みセールスは嫌われ者で、大半の家はドアさえ開けてくれず、ほとんど犯罪者扱いです(苦笑)。経験上、5軒に1軒はドアを開けてくれるとわかっていたので、走って5軒分の呼び鈴を一気に押し、開いた家だけを回る。10代で体力もあったので、一日12時間、週7日働き、受注率は高くなかったですが、その分、数で契約件数を積み上げていったんです。

――とはいえ、ピンポンの回数が増えれば断られる回数も増えるし、辛くなかったのですか?

岡村:一日に何百軒も断られると、全否定された気持ちになってメンタルを削られる。ただ、さっき言ったように僕の父はかなり変わった人で、子供の頃から何をお願いしても『ダメだ』と言う人。基本、否定から入られる幼少期で、『じゃあ、どうする?』と考える癖がついていた。売れる方法を自分で見つけていきました。


配信元: 日刊SPA!

提供元

プロフィール画像

日刊SPA!

日刊SPA!は、扶桑社から発行する週刊誌「週刊SPA!」が運営するニュースサイトです。雑誌との連動はもちろん、Webオリジナルの記事を毎日配信中です。ビジネスマンが気になる情報を網羅!エンタメ・ライフ・仕事・恋愛・お金・カーライフ…。ビジネスタイム、プライベートタイムで話したくなる話題が充実!

あなたにおすすめ