◆一人寂しく新居に向かった新郎
当然ながら、新婦の翠さんはハプニングの一部始終を側で見ていました。浩介さんはそのハプニングが起きたあと、動揺を隠しながらひととおりのキャンドルサービスを終了させ、再度ひな壇に戻り、生きた心地がしないまま披露宴の終了を待ったそうです。ただ、新婦の翠さんは、披露宴が終わった後も浮かない顔を見せ、足早に新婦側の控室に戻ってしまいました。浩介さんもそのあとを追い、控室で二人きりになります。すると、翠さんは一言「それ詐欺だよね! 今晩は実家に帰りますから」と吐き捨てるように言ったそうです。
何も言う前に控室を閉め出された浩介さんは、自分の家族にも理由を説明し、披露宴会場を後にします。幸い、新婚旅行は二人の仕事の関係でしばらく後に計画していたため、浩介さんはひとまず翠さんの要求を飲んで一人新居に帰ったそうです。
◆カミングアウトできなかった理由
「全部僕が悪いんです。ただ、あえて言い訳するとしたら、翠さんとの婚前交渉は、彼女の両親の意向でNGだったんです。だから、二人でも泊まりがけの旅行にも行ったことがなかったので、打ち明けるタイミングを結局見つけ出せぬまま結婚披露宴を迎えたんです」翠さんの家系は、婚前交渉を認めない習慣が代々受け継がれていたとのこと。そのことは、お見合いの後、翠さんも浩介さんに伝えていて浩介さんも了解していたそうです。それに加え、翠さんの両親の意向で結婚式が早まり、言い出すチャンスを完全に逸していたそうです。
浩介さんは、後日改めて両親とともに翠さんの実家を訪問し、カツラを愛用していると伝えていなかったことについて深く謝罪したそうです。

