◆趣味・遊びへの支出は2400円減
![[新型貧乏]の法則](https://assets.mama.aacdn.jp/contents/210/2026/5/1779668134087_mglttpv7ss.jpg?maxwidth=800)
このように投資熱が高まる一方で、問題視されているのが収入を投資に回しすぎて生活が苦しくなる「NISA貧乏」の増加だ。
「S&P500は年平均10〜12%成長し、長期で見れば過去に一度も元本割れをしていない、いわば絶対に勝てる勝負。徹底的にやらないと損だと思ったんです」
そう話すのは、都内の飲食店に勤める森田裕也さん(仮名・29歳)だ。投資に目覚めたのは、’24年に新NISA制度が施行されたときのことだ。
「年収は360万円ほどで、ボーナスも業績次第でカット。店長になったところで、高が知れていると思い始めた時期でした。SNSは『将来のために非課税保有限度額の1800万円を埋めることが正義』みたいな投稿で溢れ、すでに始めた人は順調に資産を増やしている。自分は早稲田大学卒で数字に強いし、よく聞く老後2000万円問題もこれで全部解決すると思いました」
◆生活は苦しくなる一方だった
もともと競馬なども好きで、「楽して稼ぎたい」気持ちもあったという森田さんだが、ギャンブルも感覚ではなく論理派。数字に裏打ちされたインデックス投資は、まさにカネのなる木に見えたという。「クレカの自動積み立てにすれば、投資額に応じて数千円分のポイントがつくんです。上限がちょうど10万円。手取りは22万円しかなかったけど、毎月、上限までつぎ込んでいました。完璧主義なところがあり、少しのポイントも無駄にしたくなかったんです」
しかし、積み上がる口座残高とは裏腹に、森田さんの生活は苦しくなる一方だった。
「家賃5万円のワンルームで、食事は賄い飯。消費者金融からの借金こそ踏みとどまったものの、生活費が足りなくなるたびに家財を売り払い、部屋はほとんど独房状態。それでも足りないときはウーバーイーツの配達で3万円程度稼いでしのぎましたが、自分の働いている店から注文が入らないようにわざわざ遠くの店まで遠征していました。友人の結婚式のご祝儀代が惜しくて、『仕事が忙しい』と噓をついたこともあります」

