マーシュマロウとブルーマロウの違い

マーシュマロウと名前が似ているハーブに、ブルーマロウ(マロウブルー)があります。混同しやすいので、表にしてみました。
| マーシュマロウ | ブルーマロウ | |
| 植物名 | ウスベニタチアオイ | ウスベニアオイ(コモンマロウ) |
| 科名 | アオイ科 | アオイ科 |
| 主な使用部位 | ルート(根) | フラワー(花) |
| 主な特徴 | 強い粘液質。とろみが強い | お湯を入れると青色になり、レモンを入れるとピンク色に変化 |
| 主な用途 | 胃腸・喉の粘膜ケア(実用的ケア) | 色の変化を楽しむ、喉の消炎(観賞・癒やし) |

言葉を持たない愛犬のSOSに寄り添うために

ここまでマーシュマロウの魅力をお伝えしてきましたが、じつは、私がこのハーブの心強さを改めて実感した出来事がありました。
わが家でエアコンの取り替え工事があり、業者の方が家に入られる機会があったときのこと。普段は滅多に吠えない愛犬あんなのですが、この日ばかりは落ち着かない様子でソワソワと部屋をうろうろ。知らない人が大きな機材を持って動く姿に緊張したのか、珍しく声をあげて吠えたりと、大忙しの時間を過ごしていました。
すると、作業が始まってしばらくした頃、あんのお腹から「ゴロゴロ、ギュルギュル」と大きな音が鳴り出したのです。
さっき、作業が始まる前までは、いつも通り元気だったのに――。
急な体調の変化に驚きましたが、これこそが「ストレス」による胃腸のSOSでした。犬の心と胃腸は自律神経で密接につながっていて、緊張や不安といった精神的な負荷がかかると、一気に胃腸の働きに影響が出てしまいます。人間もプレッシャーで胃がキリキリ痛むように、犬も言葉にできない不安をお腹の不調で表現することがあるのだそうです。
そんな時、薬に頼る手前のマイルドなケアとして、デリケートな内側を優しく包み込んでくれるマーシュマロウのような植物の力は、本当に心強いお守りになります。
日々、ベランダや庭で植物を育てること。そして、その植物の恵みを愛犬の心と体のケアに還元していくこと。それは単なる体調管理を超えて、言葉を持たない愛犬との「静かな対話」の時間でもあるのだと感じています。
5月の環境の変化を機に、みなさんも愛犬のための優しいハーブケアを、小さな一鉢から始めてみませんか?
参考:
『メディカルハーブの事典』/林真一郎(編)
『犬と猫のためのメディカルハーブガイド』/金田俊介(著)
うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
