◆■ スカッとした後に、ちょっとだけ真面目な話
無断駐車に半年以上悩まされた末の、義父の豪快な解決策。取材では細かい状況までは語られていませんが、おそらく義父は違法にならないよう、たまたまその場にショベルカーを停めただけ──いわば、相手と同じ状況を“再現”してみせたのでしょう。読んでいて思わず拍手したくなる展開ですが、実際に真似するのはなかなかハードルが高そうです。そもそも、私有地への無断駐車は警察も動きにくいグレーゾーン。「民事不介入」の壁があり、泣き寝入りしてしまう人も少なくありません。一般的には、まず証拠写真を撮り、警告文を貼り、それでも改善しなければ内容証明郵便や弁護士相談へ──というのが安全なルートとされています。
ここで注意したいのが、相手が悪質だからといって、こちら側が踏み込んだ実力行使に出るのはリスクがあるということ。たとえばタイヤロックで動けなくしたり、車両を取り囲んで出られなくしたり、勝手にレッカー移動したり──こうした行為は、相手が無断駐車犯であっても、自力救済(自分の力で権利を実現すること)にあたり、こちら側が逆に違法行為に問われる可能性があると、多くの弁護士が指摘しています。
ただ、正攻法では時間も手間もお金もかかるのが現実。だからこそ、義父のような頼れる存在に「ちょっと相談」できる関係性は、何物にも代えがたいのかもしれません。
ちなみに、国土交通省が2024年に公表した『令和5年度マンション総合調査結果』(全国1,589の管理組合が回答)によると、居住者間のトラブルのうち約6割が「生活ルール・マナーに関するもの」。その内訳は「生活音」が43.6%と最も多く、次いで「違法駐車」が18.2%、「ペット飼育」が14.2%。駐車をめぐる悩みは、決して他人事ではないようです。
くれぐれも、ショベルカーをお持ちでない方は、穏便な方法でご対応を。
<再構成/日刊SPA!編集部>
【八木正規】
愛犬と暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営

