立ち上がる瞬間や階段で、「ひざがつらい」と感じることはありませんか? 実はその違和感、“ひざ”ではなく「股関節の使い方」が原因かも。毎日の立ち方や動き方を見直すコツを、専門家がわかりやすく解説します。
教えてくれたのはこの2人
野本聡(のもと・そう)さん
足立慶友整形外科院長。慶應義塾大学医学部卒業、慶應義塾大学医学部客員講師、済生会横浜東部病院運動器センター長などを経て、現職。膝関節外科(とくに人工関節置換術)が専門。
黒田恵美子(くろだ・えみこ)さん
健康運動指導士。東海大学体育学部体育学科卒業。一般社団法人ケア・ウォーキング普及会代表理事、ミズノ株式会社ブランドアンバサダーなどを務める。
※本稿は、野本聡監修・黒田恵美子著『出かける前に1分 ひざちゃん体操』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
50代から増える「ひざの違和感」の原因

みなさんは、ひざの健康について考えたことはありますか?
要介護になる原因はさまざまですが、そのなかで、ひざや腰などの運動器の病気がかなりの割合(令和4年の厚生労働省の調べでは約20%)を占めていることがわかってきています。
このようなことを広く、みなさんに知っていただくために、私たち整形外科医の総元締めである「日本整形外科学会」は、2007年に運動器の障害のために介護が必要な状態をロコモティブシンドロームと名付けました。
ロコモティブシンドロームの三大原因疾患が、
- 変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)=ひざ痛
- 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)=腰痛
- 骨折、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)=下肢痛(かしつう)
であることが明らかとなったのです。
つまり、ひざ痛は放っておけば将来、要介護につながる大切なサインなのです。

