◆「うるせぇぞ!」老人が突然激昂
老人はゆっくりと振り返り、安達さんをジロリとにらみつけたといいます。そして次の瞬間、「うるせぇぞ!」と声を荒げ、持っていた買い物カゴを安達さんに向かって投げつけてきたそうです。運の悪いことに、そのカゴの角の部分が安達さんの左目に直撃。出血こそなかったものの、目は瞬く間に真っ赤に充血し、痛みと驚きで安達さんはしばらく声も出なかったといいます。
騒ぎを聞きつけた店長がすぐさま駆けつけ、間に割って入ろうとしたそうです。老人への対応を試みる店長。しかし安達さんも、理不尽な暴力にはさすがに引き下がれなかったといいます。
「一瞬の出来事だったので呆気に取られました。でも、目のあたりがかなり痛くなってきたので『爺さん、わるいけどあんたのしたことは立派な傷害だから警察呼ぶわ』と言ってやりました」
そう告げた安達さんは、その場で110番通報。店内にいた客たちも、いつの間にかその一部始終を固唾を飲んで見守っていたそうです。
◆駆けつけた警官にそれまでの威勢はどこへやら
通報からほどなくして、制服姿の警察官が2人、スーパーへと駆けつけてきたといいます。
警察官が状況を確認し、双方から話を聞く中で、老人はしぶしぶながら安達さんへの謝罪の言葉を口にしたとのこと。安達さんも目の充血が引いてきたこともあり、老人の謝罪を受け入れることにしたそうです。
その後、老人は駆けつけた妻に付き添われ、肩を落として家路についたそうです。
「いつかのネット記事で『人は歳をとるほど短気になり起こりやすくなる』とあったのを思い出しました。今回は出血もなく軽傷で済みましたが、そうじゃなかった場合を考えるととても恐怖です。高齢者自身のためにも、何らかの周知が必要かもですね」
そう語った安達さんも、地方に住む同世代の父親のことが気になり出したそうです。
<TEXT/八木正規>
【八木正規】
愛犬と暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営

