「地方創生」のはずが“域外流出”に
ふるさと納税は、応援したい自治体へ寄付すると、自己負担2,000円を除いた額が住民税や所得税から控除される制度だ。
制度開始当初は、地方の財源確保や地域産品のPRにつながる“地方創生策”として期待された。
しかし現在は、
●返礼品競争
●ポイント還元競争
●広告費競争
などが過熱し、自治体側も寄付獲得のために大手ポータルサイトへの依存を強めている点は否めない。
総務省によると、2024年度時点で、寄付金のうち自治体が実際に地域事業や行政サービスへ活用できる割合は53.6%にとどまっている。
つまり、寄付額の約半分は返礼品や送料、仲介手数料などに充てられている計算になる。
ポイント禁止でも止まらぬ競争
総務省は2025年10月、過熱するポイント還元競争を問題視し、仲介サイトによる独自ポイント付与を禁止した。
しかし、総務省は「ポイント禁止だけでは手数料引き下げにつながっていない」としており、今回さらに事業者側へ直接是正を求める方針へ踏み込んだようだ。
一方、ポイント施策を展開してきた楽天グループは規制に反発し、国を相手取って訴訟を起こしている。
行政による制度適正化と、巨大プラットフォーム企業のビジネスモデルとの対立は今後さらに激しくなる可能性もある。
