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【香菜子さんの鎌倉移住と新しい暮らし】暮らしのバランスを見つける〈第9回〉

【香菜子さんの鎌倉移住と新しい暮らし】暮らしのバランスを見つける〈第9回〉

 モデルとして、「おぱんつ君」の生みの親でもありアーティストとしても幅広く活躍する香菜子さん。昨年2025年6月に、50歳にして鎌倉へ。東京で長らく住んでいたマンションを売却して、暮らしの拠点を鎌倉として、仕事場のある東京と二拠点生活を送ってきました。そして二拠点生活を始めてから一年、鎌倉での暮らしを終え、東京に近いエリアにて、新生活をスタートさせました。新たな日常のなかで見えてきたことは? そしてこれからは?

新しい暮らしで得た"小さな余白"

この連載も今回で最終回となりました。
振り返ると、鎌倉での暮らしや二拠点生活、住まいや片付けのことなど、その時々の暮らしについて綴ってきました。
そして今、私は新しい住まいでこの原稿を書いています。
引っ越しからしばらく経ち、ようやく日常のリズムができてきました。

今回の引っ越しで、新しい住まいは以前より東京に近くなりました。
仕事で都内へ向かうことが多い私にとって、それは大きな変化です。
以前は移動そのものがひとつの予定のような感覚でした。
好きな場所に住みながらも、打ち合わせや撮影の日には早めに家を出て、電車の時間を気にしながら動く毎日。もちろんその暮らしにもたくさんの魅力がありましたが、移動時間が短くなった今、その時間が思っていた以上に大きかったことに気づきました。
朝、慌てずにお茶を飲む時間がある。
少しだけゆっくり支度をする時間がある。
そんな小さな余白が生まれただけで、気持ちにも余裕ができました。

そして今回の引っ越しで、私にはもうひとつ嬉しいことがありました。
それは窓から緑が見えることです。
実は私はずいぶん前から、
「都会でも田舎でもいいから、とにかく窓から緑が見える場所に住みたい」と思っていました。
朝カーテンを開けると目に入る木々。
風に揺れる葉っぱ。
季節によって少しずつ変わる色。
その景色が、毎日の暮らしを思っていた以上に豊かにしてくれています。
東京との距離は近くなったのに、窓の外にはたっぷりの緑がある。

緑を眺めながらお茶の時間を

<窓一面、緑! これを見るたびに「夢が叶った!」と嬉しくなります>

それは私にとって、とても贅沢なことでした。
最近は窓の外を眺めながら過ごす時間が増えました。
緑を眺めながらお茶を飲んだり、夕方には木々の向こうに沈んでいく夕日を眺めたり。
雨の日にはアンビエント音楽を流して、雨音に耳を澄ませることもあります。
特別なことをしているわけではありません。
けれど、そんな何気ない時間がとても心地よく感じられるのです。
以前よりも、暮らしの速度が少しだけゆっくりになったような気がしています。

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