3.ベランダ防水工事の費用相場
ベランダ防水工事にかかる費用は、採用する工法や劣化の状態、ベランダの広さによって大きく変わります。
ここでは、工法別の単価に加えて、見落としがちな付帯費用の内訳もあわせて解説します。
3-1.工法別の費用相場
以下の表は、ベランダ防水工事の主な工法別の平米単価と耐用年数、施工期間の目安をまとめたものです。
| 工法 | 費用相場 (㎡単価) |
耐用年数 | 施工期間の目安 |
|---|---|---|---|
| ウレタン防水 (密着工法) |
6,500〜7,800円 | 10〜13年 | 2〜3日 |
| ウレタン防水 (通気緩衝工法) |
7,800〜9,750円 | 13〜15年 | 3〜4日 |
| FRP防水 (密着工法) |
7,800〜9,100円 | 10〜12年 | 2〜3日 |
| シート防水 (接着工法) |
7,800〜9,100円 | 12〜15年 | 3〜4日 |
費用感参照:ベランダ・バルコニー防水工事の費用相場は?工法種類ごとに防水工事アドバイザーが解説!(防水工事見積もり.com)
実際の工事では、後述する付帯費用(下地処理・高圧洗浄・廃材処分など)が加算されるため、見積もり全体の金額で比較することが大切です。
なお、ベランダは屋上やバルコニーと比べて面積が小さいため、作業効率が下がりやすく、㎡あたりの単価は割高になる傾向があります。
(参考)防水工事中にはベランダは立ち入り禁止
当然ですが、施工中から塗膜の乾燥が完了するまでの間は、ベランダへの立ち入りはできません。洗濯物を干すスペースの確保など、工事期間中の代替手段を事前に準備しておきましょう。
3-2.工法別のメンテナンス周期と30年間のライフサイクルコスト
防水工事を検討する際には、初期費用だけでなく、メンテナンス費用を含めた長期的なトータルコスト(ライフサイクルコスト)で比較することが大切です。
以下の表は、4㎡のベランダを想定した場合の概算です(付帯工事費は除く)。
| 工法 | 30年間の概算コスト (付帯工事別途) |
1回の防水工事費用 (付帯工事別途) |
メンテナンス 周期 |
30年間の 施工回数目安 |
|---|---|---|---|---|
| ウレタン防水 (密着工法) |
約6~9万円 | 約2〜3万円 | 10〜13年 | 3回 |
| ウレタン防水 (通気緩衝工法) |
約6~8万円 | 約3〜4万円 | 13〜15年 | 2回 |
| FRP防水 (密着工法) |
約9〜12万円 | 約3〜4万円 | 10〜12年 | 3回 |
| シート防水 (接着工法) |
約6〜8万円 | 約3〜4万円 | 12〜15年 | 2回 |
※上記に加え、トップコートの塗り替え(5〜7年ごと)を推奨します
注目すべきは、1回あたりの工事費用がやや割高なウレタン防水(通気緩衝工法)でも、30年間のトータルコストではむしろ安くなるケースがあるという点です。
築20年以上の住宅で今後も長く住み続ける予定であれば、目先の費用だけでなくトータルコストのシミュレーションを業者に出してもらうとよいでしょう。
3-3.付帯費用の内訳と目安
防水工事では、防水層の施工費用のほかにも以下のような付帯費用が発生します。
見積もりを確認する際には、これらの項目が含まれているかどうかを必ずチェックしましょう。
| 費用項目 | 目安金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 足場代 | 700〜1,200円/㎡ | 室内から出入りできる場合は不要 |
| 養生費 |
200〜400円/㎡ | 作業箇所以外を汚さないためのシートやテープの施工費 |
| 高圧洗浄 | 200〜500円/㎡ | 施工前の下地洗浄 |
| 下地処理・補修 | 500〜2,000円/㎡ | 劣化が進んでいるほど高額になる |
| 既存防水層の撤去 | 1,000〜3,000円/㎡ | 撤去が必要な場合のみ発生 |
| 廃材処分費 | 10,000〜30,000円 | 端材や消耗品、養生等の産廃処分費 |
| 諸経費 | 工事費の5〜15% | 現場管理費や駐車場代、会社経費等 |
特に注意したいのが足場代です。工事日程に合わせて在宅できる場合は、ベランダへの出入りを室内の窓からしてもらうことで、足場を設置せずに施工できるケースも多いでしょう。その場合は足場代を節約できます。
4.ベランダ防水工事に使える保険・助成金
火災保険と自治体の助成金・補助金を活用して、ベランダ防水工事の費用負担を軽減できる可能性があります。
条件に当てはまるかどうか、工事を依頼する前に確認しておきましょう。
4-1.火災保険が適用できるケース
台風や暴風雨、雹(ひょう)、大雪などの自然災害による突発的な原因でベランダの防水が損傷した場合、加入している火災保険が適用される可能性があります。
ただし、経年劣化(年月の経過による自然な劣化)は火災保険の対象外です。
火災保険の適用を受けるために、リフォームの見積もり手配に入る前に、被害状況を撮影して記録しておくことをお勧めします。
なお、「火災保険で工事費が無料になる」と契約を急がせる業者には十分に注意してください。
保険の適用可否は保険会社が判断するものであり、工事業者が保証できるものではありません。実際には保険が適用されず、高額な自己負担を請求されるトラブルも報告されています。
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4-2.自治体の助成金・補助金
お住まいの自治体によっては、住宅リフォームに対する補助金制度を設けている場合があります。防水工事が対象に含まれることもあるため、事前に確認してみる価値はあるでしょう。
自治体のリフォーム補助金は「住宅リフォーム推進協議会 地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」で検索することができます。

