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地方議員の“公金ムダ支出”の実態。一人300万円超の豪華海外視察、公用車は2000万円のセンチュリー…

地方議員の“公金ムダ支出”の実態。一人300万円超の豪華海外視察、公用車は2000万円のセンチュリー…

◆2000万円の車を公用車に

センチュリー
徳島県議会の議長公用車は、国産最高級のセンチュリー(約2000万円)。選定理由は「前からこれだから」という理不尽なもの(※写真は、徳島トヨタHPより)
 地方議会のムダな支出は、まだまだある。議長の公用車に国産最高級で2000万円もするトヨタ・センチュリーを運用している地方議会がいくつもあるのだ。徳島県では、知事の公用車が約644万円のトヨタ・アルファードなのに対して、県議会議長の公用車は2130万円のセンチュリー。価格は、知事公用車の3倍を超える。

 徳島県議会事務局が話す。

「安全性、耐久性、頑強性、それに先代の議長車もセンチュリーで、賓客が来賓したときにセンチュリーで送迎していた経緯もあり購入しました。賓客の数? 年に何件もなく、過去に数件ほどです。確かにハイヤーで対応できるかもしれませんが、センチュリーでなければいけないというより、今までセンチュリーだったのが選定理由です」

 議長公用車は、未来永劫、センチュリーということか。

 一方、議長公用車を安価なリースに変更する地方議会も増えている。ところが、車両の費用を軽減したのはいいが、運転手の人件費で議長公用車の経費がかえってかさむ、本末転倒な地方議会もある。

議長車
湯河原町議会の議長車。運転手の人件費は町長車と合わせ1300万円を超える。乏しい町財政を圧迫する運用はムダではないのか
 神奈川県湯河原町議会では、’21年より町長車・議長車をリースに変更。2台で年190万円と車両のコストを圧縮したが、運転手の人件費が年1324万円もかかっている。室伏寿美夫・町議会議長は、こう説明した。

「以前は職員が運転していましたが、委託した場合、年間100万~200万円人件費を圧縮しており、特段高いとは思ってません」

 かねてより問題が多いのが、議員の海外視察だ。飛行機はビジネスクラス、ホテルはハイグレード、帰国後に提出する報告書の中身はウィキペディアのコピペレベル……。公費負担の観光旅行と批判されるゆえんだ。

◆一人300万円超の豪華海外視察が常態化

 東京都世田谷区議会では、昨年、カナダの姉妹都市ウィニペグ市を海外視察。6日間で一人204万円、総額2250万円の豪華旅行に、議会14会派中6会派が反対するなか、視察は強行された。莫大な支出に妥当性はあるのか、議会事務局に聞いた。

「視察が区政にフィードバックされて、区民に還元されているのか、成果を公表しているものはありません」

 福岡県議会の“観光旅行”は3泊4日で一人300万円超と、さらに豪華だ。直近3年間で3億円超と、全国の自治体でも額が突出し、本年度予算でも5100万円を計上。手口も悪質で、旅行会社と約99万円の少額で随意契約を結び、出発直前に1025万円の豪華旅行にグレードアップする脱法的手法が状態化。蔵内勇夫議長(自民)らが背任容疑で刑事告発され、県警が受理している。

 市民感覚と大きくズレた地方議員の振る舞いの背景には、「厚遇されて当然」という特権意識が潜む。東京・市民オンブズマン代表の清水勉弁護士は、こう説明した。

「議員は上から国会議員、都道府県議、市区町村議と思われがちだが、実際は逆。国政選挙で票を集めるのは地方議員で、彼らが選んだ候補者が永田町に送り出される。『国会議員にしてやった』という感覚だから、地方議員はオレ様なんです。国会議員も自分たちも同じ議員だと考えており、国会議員並みの“待遇”があって当然と思っている」

 地方議員のムダな公金支出は、なくなりそうもない。

上田令子都議
東京都議会議員
上田令子
江戸川区議2期を経て都議4期。地域政党・自由を守る会代表。税金のムダや行政の不正を監視し、行財政改革、議会改革に尽力

清水勉
東京・市民オンブズマン代表
清水勉
弁護士。東京都や都内自治体の公金不正支出に対して、多くの住民訴訟で勝訴。公金返還を実現し、官官接待是正の先鞭をつける

配信元: 日刊SPA!

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