
いよいよ本格的な梅雨シーズンに。むくみやだるさをはじめとする梅雨特有の不調=「梅雨ダル」の季節が到来です。更年期の頑固な梅雨ダルをやわらげるには、東洋医学の知恵が最適解。体内の水分をさばく薬膳食材と、水分のめぐりをよくする3つのツボをご紹介しましょう。
更年期の「梅雨ダル」は加齢による「水分をさばく力」の低下が原因

全国的に梅雨入りし、本格的にジメジメした季節となってきました。東洋医学では過剰な湿気を「湿邪(しつじゃ)」と呼び、梅雨どきになると湿邪は私たちの体内にもたまってくると考えられています。
湿邪には大きく3つの特徴があります。そのひとつめは「気(き=エネルギー)」のめぐりを妨げる性質があること。そのため湿邪が増えると、胸のつかえや膨満感、めまいなどが起こりやすくなります。
ふたつめは、体に重力がかかるような不調が現れやすくなること。頭が重い、体が重だるい、足がむくんで重たいなどの不調が見られるようになります。
3つめはベタベタ、ネバネバしやすくなること。湿邪がたまると肌がべたつく、口の中がねばつく、便がねばつくなどの傾向がよく見られます。
これらはいずれも梅雨どきに多く現れる不調であり、防ぐためには体の水分代謝を高めることが欠かせません。そしてそのためには、「五臓(ごぞう=体の機能を大きく5つに分けた東洋医学の考え方)」の「脾(ひ≒胃腸機能)」の働きを助けることがカギとなります。脾は飲食物を消化して、必要な水分は吸収して体内にめぐらせていき、不要な水分は排出を促すというように「水分をさばく」役割をになっているためです。
しかし脾が水分をさばくためには、五臓の「腎(じん)」の力も必要となります。腎は脾の活動に必要な熱源を提供する臓であり、また不要な水分を尿として体外に排泄する関門となる場所でもあります。しかし腎の力は加齢とともに低下する傾向があり、更年期世代は腎の力の低下が著しい状態に。そのため更年期世代の梅雨対策は、脾と腎をサポートすることが重要なポイントになるというわけです。
更年期世代が水分代謝を高めるためにとるべき「除湿食材」

水分代謝を高めるにはまず、脾の力を補うことから。脾の力を補うことが、余分な水分を排出する力を高めることにつながります。はと麦、とうもろこし、大豆、そらまめ、いんげん、グリンピース、そばなどの食材をよくとるといいでしょう。特に日頃から胃腸が弱い傾向がある人は、これらの食材を日常的にとって脾の力を高めておくことがおすすめです。
また、不要な水分を排出して必要な水分は保持する利水作用のある食材もよくとるといいでしょう。冬瓜、きゅうり、黒豆、小豆、海藻類などの食材があります。さらに、むくみが強いときや体に熱がこもって重だるいとき、尿の色が濃いときなどは、水分の排出力が高い利尿作用がある食材をとるといいでしょう。なす、ズッキーニ、セロリ、白菜、緑茶などの食材があります。
これらの食材を使ったイチオシの季節の薬膳メニューは炊き込みごはんです。白米自体に脾の力を補う作用があり、特にはと麦、とうもろこし、そらまめ、グリンピース、黒豆、小豆などの食材は炊き込みごはんの具材にぴったり。また、旬を迎えた冬瓜を使ったスープや煮物も、水分代謝を整える薬膳としておすすめです。なすやズッキーニは焼きびたしにするのもいいでしょう。
さらに、上記の食材のうち黒豆、海藻類には腎の力を補う効果もあります。黒豆には更年期世代に不足しがちな潤い(体に必要な水分)は補いつつ、不要な水分を排出して排尿の状態を整えてくれる働きが。そして海藻類は体内に滞ってドロドロ状になっている水分を排出する力に優れており、むくみやできものなどをやわらげる効果が期待できます。黒豆は黒豆茶や市販の煮豆などで、海藻類は味噌汁やスープの具などで、毎日とり入れるといいでしょう。

