◆ニッチすぎるテーマが視聴者を置き去りに

「ニッチすぎる題材のドラマが多かったことでしょう。特に『GIFT』は車いすラグビーという競技や宇宙物理学をテーマにしたせいで、序盤から視聴者が離れてしまった。
パラスポーツ自体が一般にはまだなじみが薄く、車いすラグビーのルールを把握するだけでやっとだったのに、宇宙物理学という難解な要素が加わったことで、視聴者にとっての敷居が高くなりすぎてしまったのでは?
また、『日曜劇場』といえば企業を舞台にした熱い人間ドラマが王道路線になっていますが、今回は変化球ともいえるスポーツ感動もので勝負しようとした。そのチャレンジな姿勢は評価しますが、それならばもう少し分かりやすい競技や主人公の背景にしておくべきだったと思います」
『日曜劇場』のような看板枠では、ある程度のベタさや普遍性が必要だったようだ。
◆奇抜なだけのファンタジードラマ

「春ドラマはタイムリープや転生、アンドロイドといったファンタジー要素を取り入れた作品も異常に多かった。
高橋一生さん主演の『リボーン ~最後のヒーロー~』(テレビ朝日系、火曜午後9時~)、濱田岳さん出演の『刑事、ふりだしに戻る』(テレビ東京系、金曜午後9時~)、宮舘涼太さん演じる未来から来たアンドロイドとの同棲を描いた『ターミネーターと恋しちゃったら』(テレビ朝日系、土曜午後11時~)がその典型作。これが面白ければよかったのですが……。
どれも奇抜な設定で視聴者の目を引こうとしているだけで、設定の必然性や脚本のディテールがとにかく甘かった印象です。
『リボーン』でいえば14年前にタイムリープする必然性を感じなかったし、最終話でも謎が残されたままだった。
また『刑事、ふりだしに戻る』はタイムリープ要素よりもサブカルチャー的な演出にこだわりすぎており、途中で冷めてしまった」
突飛なファンタジー要素で視聴率を惹きつけることだけにこだわった結果、深みのないドラマが増えてしまったことも要因のようだ。

