◆“南国リゾート感”ではない、沖縄らしいコンテンツが満足度向上につながった

人気アトラクション「ダイナソー サファリ」の優先利用特典を付与するなど、来場時間の分散化につながる取り組みを実施したほか、夜間のイベントやショーコンテンツを拡充することで、夕方以降の滞在価値の向上に努めた。
特に、ショーコンテンツに関しては“沖縄らしさ”を取り入れたことが奏功し、ゲストの満足度向上に寄与していると佐藤氏は説明した。

しかし、現場のスタッフがお客様と接するなかで、沖縄らしさを伝えることが県外のお客様にも地元の方々にも喜ばれることが分かってきました。そこで、ショーの演出に沖縄の要素を取り入れるようになったところ、お客様の体験価値や満足度の向上につながったんですね」
◆口コミ回復の原動力となった「スタッフのホスピタリティ」

こうした一連の改善策を講じたことで、施設全体の受け入れ体制が向上し、ユーザーのリアルな評価にも大きな変化が生まれている。
かつては2点台前半と低迷していたGoogleや海外のOTAサイトでの口コミスコアだが、現在は4点台前半まで急上昇。現場の真摯な努力と改善に伴うPDCAを回し続けたことが、着実にブランドの信頼回復へと結びついているのだ。
特に注目すべきなのは、「スタッフのホスピタリティが非常に高い」ということ。
スタッフの人材育成においては「目的思考で動く」「集団知で勝つ」「高速PDCAを回す」という3つの考え方を大事にしている。
マニュアルに書かれた業務をただこなすのではなく、「自分たちは何のためにこれを行うのか」という本質的な目的を共有することを徹底しているという。
「私たちが目指しているのは、『お客様を喜ばせ、沖縄から日本の未来をつくること』です。その目的に共感したうえで、スタッフ一人ひとりが自分の言葉と判断で行動することを大切にしています。だからこそ、現場ではマニュアルには書かれていない創意工夫が次々と生まれています。
先述した『沖縄らしさを前面に出す』という姿勢も、スタッフが沖縄の方言や地域ならではの話題を積極的に取り入れたのがきっかけで、それが自然と施設全体に広がっていきました」
また、多様なバックグラウンドを持つスタッフが集まっていることも、今のサービス品質やホスピタリティの高さにつながっていると佐藤氏は続けた。
「『テーマパークのスタッフは20代が中心』というイメージを持たれがちですが、ジャングリア沖縄では20代の次に多いのが50代のスタッフなんですよ。その中には本土からの移住組もいれば、地元沖縄の出身者もおり、キャリアも、生まれ育った環境も、価値観もまったく違う多様なメンバーが集まっています。
一人ひとりの異なる視点を掛け合わせ、お客様のために知恵を絞り出す。こうした『集団知』こそ、私たちの誇る圧倒的なホスピタリティを支えています」

