◆本音は「一言言ってほしかった」
後日、田中さんはこう振り返った。「正直、金額で言えばそんなに大した話じゃないんです。むしろ、お店探しとか手配の手間を考えたら、それくらい還元されてもいいのかもしれない」
ただ、田中さんが一番引っか気になっているのは、金額の話ではない。
「黙っててほしかったわけじゃなくて、なんていうか、一言『実はこういう特典あるんだよね』って言ってくれてたら、別に何とも思わなかったと思うんですよ。それを黙ってたっていうのが、なんか地味に寂しかったというか」
幹事を引き受けてくれることへの感謝と、知らないうちに積み重なっていた小さな引っかかり。その両方を抱えたまま、田中さんたちのグループは、今も変わらず年に数回、集まりを続けている。
あなたの周りの「頼れる幹事」の正体はいかに……。
<TEXT/maki>
【maki】
ライター・エッセイストとして活動中。趣味は人間観察と読書。取材からエッセイ、コラムまで幅広く執筆している

