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俳優・松本享子さんの更年期「役者休業、結婚、学び直し、そして…」当時のエピソードを語る

俳優・松本享子さんの更年期「役者休業、結婚、学び直し、そして…」当時のエピソードを語る

閉経前後で心や体が大きく変化する「更年期」。
英語では更年期を「The change of life」と表現します。
その言葉通り、また新たなステージへ進むこの時期をどう過ごしていったらいいのか—。
聞き手にキュレーターの石田紀佳さんを迎え、さまざまな女性が歩んだ「それぞれの更年期」のエピソードを伺います。

今回お話を伺ったのは・・・
松本享子さん
1973年愛知県出身。短大卒業後に役者に。ドラマ、映画、CMなど、映像作品を中心に活躍。セラピストとしても活動中。

役者を一時休業ホリスティックな道へ

振り返れば役者を目指して社会に出てから、change of life(転機)が何度かあったという松本享子さん。
それらは享子さんの素直な感受性ゆえに引き寄せた出来事でもあり、辛くもあったが、その体験が奥行きのある人間性を育ててきたとも言える。
中でも大きな転機になったのは、2009年享子さん35歳のときの役者業休止だった。

「生理痛も重く、ヘルニアにもなったりして。子どもも欲しかったので、肉体的なリミットを感じて焦っていました」

 役者を辞めて、もともと興味のあった体の仕組みについて本格的に学ぶことにした。スウェディッシュマッサージのスクールに通い、野口整体や温石を学んだ。

「その頃、友だちの家で 1 冊の本に出合ったんです。その本には 『整った意識〈気〉が、心・行動・体を整える』 ということが書いてあって、読んでいくうちに世界や視界が広がって急に心が軽くなったのを覚えています。心と体、思考の関係性に興味を持つきっかけになりました。そこから整体やロミロミの学校にも通いました」
 
もともと好きだった自然の中でのリトリートに参加したり、登山に行ったり、無農薬農業を実践する日々を送る。
リラクゼーションや整体もいつしか仕事となり、自分だけではなく人もケアするようになった。

「体が緩み明るくなりました。解放的になって前向きになっていきましたね」
若い頃から続いた生理痛もなくなり、体調も整っていった。

結婚、学び直し、そして、役者業再開

そんな日々を過ごしながら、40歳になる直前で結婚し、翌年に妊娠。しかし、流産となる。その後、橋本病のような倦怠感に悩まされる。
しかもその頃に、精油販売の講習で勧められた精油の特殊な使い方を、自分の体で試したことで、さらに体調を崩してしまう。

「不妊治療をしながら、体の勉強をやり直しました。体調不良で動けない日も多くて、そんな自分を責めたり、また許したり。今振り返ると何か漠然とした不安がありました。でもその不安を見ないようにして、それがまた自分への嫌悪感につながって、頭がぐるぐるしていました」
 
新しい生き方を模索する日々が続いた。

そんな時、友人からサティッシュ・クマール(東洋と西洋の智慧を統合する思想家・社会活動家)のリトリートに誘われる。そこで体と心はもちろん、何事も大きな視野で捉えることの大切さを知った。

より深く自然と共生するライフスタイルを学ぶためにイギリスの「シューマッハ・カレッジ」の短期コースを受講。日本では、スローで持続可能な人生観を学ぶ「ゆっくり小学校」に入り、焦らずていねいに生きることを学んだ。

一連の学びは、「子どもの頃から漠然と疑問に思っていたことが、徐々に解けていくような体験でした」
 次第に心身の調子が落ち着き、2016年には役者業を再開すべく、芝居の訓練を始めた。

「やっぱりお芝居が大好きで、演じたい気持ちを抑えられなくなったようです」

2018年、本格的に役者業を再開する。享子さんが希望しての再開だったが、これまで緩めてきた心と体にはきつかった。
「外食もお酒の席も増えるし、昭和の体育会系みたいな人間関係が増えて、防御のために心も体もこわばっていきました」

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