「日本よりも物価の安い国はほぼない」GACKT発言は本当か 東南アジアと日本の生活費比較で分かった現実

「生活費指数」日本は韓国や台湾より低い

そこでもう一つ、各国の生活費などを比較できる生活情報データベース「Numbeo」の2026年版「Cost of Living Index by Country」を見てみよう。米ニューヨークの生活費を「100」として各国の生活費を数値化したものだ。

このデータでは、日本の生活費指数はニューヨークの半分以下となる47.5。アジア圏では、シンガポールが87.7、韓国が61.6、台湾が49.7など、日本を上回っている国がある。

しかし東南アジアだけに目を向けると、タイが38.0、ミャンマーも38.0、カンボジアは34.8、マレーシアは34.0、フィリピンは30.1、ベトナムが26.4、インドネシアが26.1と、日本を下回る国が目立つ。

ビッグマック指数にしても、Numbeoにしても、データ上では「日本より物価が安い東南アジアの国」は少なからずあることを示している。

日本ではガソリン補助金や電気・ガス料金支援が

ただし、GACKTさんの感覚が大きく外れているとも言えない。

裕福な海外在住者や一般的な旅行者は、都市部や観光地のホテル、空港、ショッピングモール、レストランなどを利用する機会が多く、そうした場所ではどの国でも現地の平均より高い価格になりやすい。円安の影響もあり、日本と同水準のサービスを受ければ、肌感覚として「かなり高くなっている」と感じるだろう。

さらに、富裕層の場合は都市部の不動産高も感じやすく、平均的な生活費指数とは別の実感が生まれやすい。

また、日本の物価は政府の財政支援によって抑えられている面もある。実際、国によるガソリンの補助金や電気・ガス料金支援は、家計負担の急上昇を和らげてきた。一方で、インドネシアのルピアやフィリピンのペソなど、東南アジアにも日本のように通貨安に悩む国はある。単純に「上昇する東南アジア」と「沈む日本」という構図だけでは語れない部分もある。

GACKTさんの発言は、統計的に見れば「東南アジア全体には当てはまらない」と考えられる。しかし、かつて日本人の固定観念になっていた「東南アジアは日本よりずっと安い」という昔ながらの思い込みに対する警鐘としては鋭い。

配信元: J-CASTニュース

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