「電話連絡網」と言われて、みなさんは何を指すかわかりますか?
かつては4月の新学期になると「連絡網」なる紙が配られ、そこにクラス内全家庭の親子の名前と、家の電話番号が掲載されていたものでした。
台風などの緊急時にはこの連絡網を伝って学校からの連絡を回すわけですが、携帯も持たせてもらえなかった子どもの頃は、これを使って友達へ遊びの誘いをかけました。
「もしもし」と大人の声が返ってきて、裏返りそうになる調子を必死で抑え込みながら「あの、○○君いますか」と聞いた思い出が蘇るようです。
思えば、この経験をもってして「大人と電話をする」トレーニングができていました。
しかし、そんな連絡網ですが、このご時世にはさすがになくなってしまいました。今ではもっぱらアプリケーションを通じて学校からの連絡が届くようで、時代の流れを感じます。
子どもたちも、自分の端末を通じてSNSで連絡を取り合うものですから、無用の長物といえばその通りなのでしょう。
ICTが叫ばれて久しいですが、この10年ちょっとで教育現場の常識はあっと驚く変化を遂げてしまいました。
今回は、昔を懐かしみながら、「いまではオジサン・オバサン扱いされる学校現場のあれこれ」を振り返ってみます。

◆もはや別物に変化した大学受験
まずは「大学共通第1次試験」、あるいは「大学入試センター試験」と呼ばれた、大学受験でほぼ必須となったマークテストの変化を見てみましょう。毎年ニュース番組などで報じられるためご存じの方も多いでしょうが、いまでは「大学入試共通テスト」と名称が変更されました。
もちろん、変わったのは外面だけではありません。中身も大いに変化しており、もはや前身となる2つの試験とは全くの別物と言っても差し支えない内容になりました。
しかも、難易度・分量ともに上昇の一途をたどっており、「たかだか共通一次/センター」と舐めてかかると大やけどをするほどに。
変更点は様々ありますが、大きなところは「英語の試験がリーディング・リスニングそれぞれ100点ずつに変更された」こと、「英語リーディング試験から単語パート・アクセントパートなどが削除され、長文読解6セクションの超骨太な試験に変わった」こと、そして「『情報』の科目が追加され、東大型のフル選択で受験する場合従来の900点満点から1000点満点になった」ことなどがあげられます。
分量・内容ともに1990年代・2000年代とは比べ物にならず、明らかにこれを突破するためにかかる労力は限界を突破しつつあります。
「たかだか一次」とたかをくくると、開成・灘クラスの学生すら足をすくわれる魔境ですから、ぜひ共通テストを控える学生には温かいエールを送ってあげてください。
◆「AO入試」ではない

ペーパーテストで大学を受験する一般入試がマイノリティになる現代において、「推薦入試」自体の性格や中身も徐々に変化を遂げています。
例えば、以前は「AO入試」と呼ばれていた入試方式は、名前を変えて「総合型選抜」と呼ばれるようになりました。
これにいわゆる指定校推薦を含んで「推薦・総合型選抜」と呼称するのです。
毎年徐々に勢いを増している「総合型選抜」ですが、選抜難易度もやはり急上昇中。
昔はいざ知らず、いまでは英検二級どころか準一級を携えても合格確実とは言えない状況になりました。
「一般入試より楽して入れる」とは口が裂けても言えず、むしろ評定平均などが重く見られる分だけ高1高2までコツコツと積み重ねられる忍耐力と継続力が必要な、一般とは別の種類で厳しい試練として立ちはだかっています。
以前のように「推薦=楽ちん入試」なんて認識でかかると、甥っ子や孫の機嫌を損ねてしまうかもしれません。

