◆大学で初めて聞いた「メーリス」
今でも使われている「古すぎるシステム」についても挙がりました。私自身、東京大学に入学して様々な新しいことを知りましたが、その中でも「大学独特だったな」と感じるのが”メーリングリスト”の文化。
ほとんどはLINEグループなどで連絡を済ませているようですが、先生方から受講生への連絡や、一部上下関係が厳しい部活動などでは、いまだに使われています。
今回、この記事を書くにあたって東大生数人にも話を聞いてみたのですが、全員口をそろえて「メーリングリストなんて、聞いたことがなかった」と答えていました。
「メーリスなんていつの時代だよ」とこぼしていましたが、確かに、ICTやデジタル化が叫ばれる中で、いつまで我々はメーリングリストを連絡手段として用いるのでしょうか。
とはいえ、不特定多数の集団が数か月単位で出入りを繰り返す大学の受講生集団のような不定形かつ不安定なグループへ一律に上意下達で連絡を送るには、これが最も適しているのかもしれません。
いつから使われているのかわかりませんが、きっと来年も再来年も、ずっと「古い!」と笑われながらも使用され続けるのでしょう。
◆教育現場・受験システムは刻一刻と変化している
今回取り上げたもの以外でも「修学旅行の写真が壁に張り出しではなくウェブで閲覧する形になった」「制服がジェンダーレスを意識するようになり、特に女子制服にスラックスタイプが出てきた」「プリントを配布するのではなく、タブレット上でデータを共有するようになった」など、様々な違いが挙げられました。教育現場は刻一刻と変化しており、現在はその変化が果たして本当に時節にあっていたのか、より教師や生徒の暮らしを楽にするものなのかを全員で審査する期間にあるといえるでしょう。
教育先進国である北欧諸国ですが、最近ではタブレットから逆に紙とペンに戻っているなんて話も聞きます。
もしかしたら、さらに10年後には「昔はプリントじゃなくてタブレットで問題を解いていたんだって!」と笑われる未来が来るかもしれない。
その時には胸を張って「さらにその前は、君たちと同じ紙だったんだぞ」と教えてあげると、歴史談議に花が咲くかもしれませんね。
<文/布施川天馬>
―[貧困東大生・布施川天馬]―
【布施川天馬】
著述家、教育ライター。 一般財団法人「ドラゴン桜財団」評議員。 1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を編み出し、一浪の末東大合格を果たす。著書に最小コストで結果を出すノウハウを体系化した『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』など。株式会社カルペ・ディエムにて、お金と時間をかけない「省エネスタイルの勉強法」などを伝える。MENSA会員。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa)

