◆【エピソード2】満員電車で“自分のテリトリー”を死守する男性
通勤ラッシュで満員電車に揺られていた井上浩太さん(仮名・40代)。車内は隙間もないほどの混雑ぶりだった。そんななか、一人の男性がドアの真ん中に立ち、動こうとしなかったという。
「男性は背が高く、リュックを背負ったまま、まるでそこが“自分のテリトリー”であるかのように仁王立ちしていました」

「何度ドアが開閉されても、一歩も動こうとしない態度に、周囲の乗客たちもイライラしていましたね」
そして、いよいよ混雑がピークになる主要駅に到着したとき、ついに駅員が動いた。
◆駅員の一言で車内に変化が…
ホームに立っていた駅員が鋭く状況を察知。すぐに車内をのぞき込んではっきりとした声で注意したのだ。
「お客様、ドアの前を塞がないようお願いします!」
普段は穏やかな案内をする駅員が、このときは力強い口調で一喝してくれたという。
「男性は驚いたように顔を上げて、周囲を見渡しました。ようやく自分がどれだけ邪魔だったのかに気づいたようで、気まずそうな表情を浮かべていました」

「駅員さんのおかげで、気持ちよく仕事へ向かうことができました」
電車では個人のマナーが大いに問われる。だが、不快に感じても声をあげにくい空気があるのは事実だ。自分の何気ない行動が周囲の迷惑になっていないか、あらためて意識する必要があるだろう。
<取材・文/chimi86>
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