受け取った兄からの“メッセージ”
「私たち、お兄ちゃんのことなにも見えてなかったね」
遺品整理を終え、美和子さんはつぶやきました。結婚歴や子どもの有無、持ち家の有無……。家族は、こうしたわかりやすい記号で無意識のうちに人を判断します。しかし、孤独で不憫な男だと思っていた兄は、実は誰よりも冷静に、自分の人生と家族の未来を見つめていたのです。
美和子さんと正則さんが受け取ったのは、兄の意思と財産だけではありません。「家族をわかったつもりになることの危うさ」と「生前対策の重要性」を胸に刻み、二人は部屋をあとにしました。
〈参考・出典〉
■内閣府「令和8年版高齢社会白書 第1章第1節3 家族と世帯」
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2026/zenbun/pdf/1s1s_03.pdf
■国税庁『タックスアンサー No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金』
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4114.htm
波多 勇気
波多FP事務所 代表
ファイナンシャルプランナー
