“ハコ”だけでは、関係人口は生まれない。【前編】

“ハコ”だけでは、関係人口は生まれない。【前編】

3. 国も求める「ふるさと住民コーディネーター」という役割

この“担い手”は、国の政策でも明確に位置づけられています。総務省「ふるさと住民登録制度ガイドライン Ver.1.0」は、地域側に次の役割を担う人材=「ふるさと住民コーディネーター」の配置を求めています。

  • 課題把握:集落や農地に足を運び、現場の対話から担い手ニーズを発掘する
  • 企画運営:関係団体と連携したプロジェクトや交流イベントを実行する
  • 情報発信:地域の魅力や関わり方のコンテンツを発信する
  • 相談対応:二地域居住や地元住民との関係構築に関する相談に応じる
  • 申請確認:登録要件の確認など、制度運用の手続きを補完する
  • サポート業務:登録者からのサポート施策の申請受付や支払い業務を担う

地域と人をつなぐ“ハブ”となるこの役割こそ、チイキャンが育てる「地域コーディネーター」です。制度の方向性に沿った人材を、今から地域側に育てていけます。

4. お手本は、関係人口の先進事例

チイキャンの育成プログラムは、飛騨市の困りごとを“お互いさま”で解決する参加型プログラム「ヒダスケ!」のノウハウがベースです。ヒダスケ!は関係人口創出の国内を代表する取り組みのひとつで、次の成果をあげています。

  • 累計参加人数:6,500人超(年間のべ1,500人前後が参加するプラットフォームに)
  • 累計プログラム実施回数:873回(年間約100種類以上、200回近くを開催)
  • マッチング率:94.2%(リピート率34.1%、市内参加者も24%以上)

数字の背景には、心が動く現場があります。県外から地元まで“のべ25名”が集った「田んぼで田植えのお手伝い」、県外の参加者と地元の高校生・大学生まで“総勢60名”が担った「古川祭でヒダスケ!」、観光名所・瀬戸川へ鯉を移す作業に“総勢50名”が参加した「春の瀬戸川 鯉の引越し」——。担い手が減るなかでも、地域の暮らしや祭りの未来を、外から関わる人たちと一緒につくっています。

チイキャンでは、ヒダスケ!を視察先として“消費”するのではなく、各自治体が自地域で「関わりしろ」を設計し、人を受け入れ、継続的な関わりへ育てる実践モデルとして学びます。

配信元: Nativ.media

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